「急に不審な大金が動く場合には、銀行から警察に連絡するよう義務付けられているのです・・・犯罪を未然に防ぐのも警察の役目ですから・・・銀行から情報を受けた我々は過去の経験からその5万ドルは誘拐の身代金か、恐喝者へのゆするに支払いに充てられるものではと推理したわけです。」
(ストーリー)
スコットランド・ヤード(警視庁)がウェリントン卿の後を追ったが、途中でウェリントン卿は彼らをまいた。その後、警視庁のヒューゴー警部と、パーカー刑事がウェリントン卿の家を訪れた。
ウェリントン卿が5万ドルの大金を引き出した。急に不審な大金が動く場合は、銀行から警察に連絡するように義務付けられている。いわゆるマネーロンダリング対策である。そこで、警視庁はウェリントン卿が何者かに恐喝されているのではないかと睨んだ。しかしウェリントン卿は口を割らない。
しかし突然ウェリントン卿が警部の元を訪れて、脅迫した人物と脅迫内容を語りだした。警部はある新聞社の社長を呼び出した。しかし尋問中にいきなりウェリントン卿は告訴を取り消した。
その社長の帰り道、ゴルゴがその社長を狙撃した。外出嫌いの社長を外に引っ張り出すために警視庁を利用した。
(解説)
「魔女の出てきた日」の一幕である。日本でもマネーロンダリング対策は進んでいるから、巨額のお金が動いたときにはまず銀行で止められる。そんなこと言ったら大企業はみんな巨額だぞ、になるが、そこは上手くできている。普段から大きな金額が動いていれば、犯罪性がないと思うわけだ。今までほとんどお金を動かさなかった会社がいきなり数十億円とか動かしたら、犯罪でもしたんじゃないかとなっても当然だ。どんな名目があったとしても。
だから我々が心得なければならないことは、まずは少しずつキャッシュフローを増やしていくのだ。そうすれば、犯罪性のお金だとは思われない。もちろん巨額のお金を動かせるようになってから、犯罪性のお金を扱ってよいという話ではない。
普段より早いペースで一気に会社を大きくしようと思っても、内部管理が整わなければ、どこかでトラブル。売上の増えるスピードに従業員の育つスピード、あるいは採用のスピードが合わなければ、残業が増えたり、土日出社だったり、労働リスクも高まる。ビジネスは色々な意味で少しずつ拡大していった方がいいのだ。
[教訓]
〇ビジネスは少しずつ大きくしていった方がスムーズに進む。色々な意味で。