「待ってくれっ!俺も行く!!」
「動くな!手出しはするな!・・・」
「それで・・・その東洋人はどこへ行ったんだ!?」
「妙なことを言ってましたね。私が彼の勇気ある行動をほめると、無表情に”仕事だ”なんて!」
(ストーリー)
ニューヨークからパリ行の航空機でハイジャックが起こった。この中でニューヨークの警官も一人乗っていたが、偶然、ゴルゴも乗客として乗り合わせていた。そして途中、ロンドンのヒースロー空港に緊急着陸した。
犯人グループはパレスチナ解放が目的と言い、現金、脱出用のパラシュート、ダイナマイトを要求した。しかしパレスチナ解放機構やパレスチナ解放戦線は今回のパレスチナ解放運動とは無関係であるとの声明を発表。スコットランド・ヤードはアラブゲリラを装ったギャングであると推理した。
ゴルゴが乗客名簿に発見されたことで、MI6が動き出した。まずは現金等と引き換えに、婦人と子供が解放された。その後男性の人質が10名まで絞られた。その中にはゴルゴも含まれていた。MI6のヒュームはハイジャッカー経由で、ゴルゴへ知らせようと「讃美歌第13番」という暗号文を機内へ送らせた。ゴルゴはヒュームから仕事の依頼と受け取った。そして離陸後、ゴルゴが動き出し、4人のハイジャッカーが射殺された。
(解説)
「ジェット・ストリーム」の一幕である。ゴルゴが仕事を開始してから、乗り合わせたニューヨークの警官も手伝うとゴルゴに伝えたが、「手出しはするな」と返した。ゴルゴが全ての仕事を終えた後、ロンドン警視庁の一人にMI6のヒュームがゴルゴはどうしたと尋ねたら「仕事だ」と言ったと伝えられた。
きっと危害を加えられたらゴルゴも何も言わずに行動していただろうが、仕事となると一瞬にしてモードが変わる。普段は寡黙で、仕事になるといわゆる仕事モードになるというものだ。メリハリがある方が、良い結果を出せる。いつも仕事の緊張状態に身を置くのはよくない。仕事とプライベートは切り分けろ。それが良い仕事をする際の秘訣である。
[教訓]
〇メリハリが良い仕事を作る。
〇ずっと仕事ではよい仕事ができない。緊張感を保つためには、どこかで緊張感を解く時間が必要だ。