「正体がはっきりすれば、こちらの打つ手は一つだ!!殺られる前に殺る!!」
「こうなれば一刻も早く先制攻撃だ!!」
(ストーリー)
東西ドイツが分断されていた冷戦時代。法外な手数料を取って東ドイツ市民を西ドイツに逃亡させる組織がいた。その組織の中心人物がゴルゴの標的である。
標的カートランドは特殊な能力を持っていて、自らに危険が迫ると手のひらがかゆくなってくるという。そのため危険を察知する前に隠れてしまう。そのため、ゴルゴが訪ねたときには身を隠していた。
すぐにゴルゴに刺客を送り込み、道路にガソリンをまき、炎でゴルゴを車ごと焼こうとしていた。しかしその刺客は逆に自らの炎に焼かれてしまう。そこでゴルゴが、先ほど訪ねた家に隠れていると察知する。しかしその家からは遠くへ逃亡していた。
カートランドはゴルゴへ先制攻撃を試み、5人の殺し屋を送る。
(解説)
「幽霊定期便(前編)」の一幕である。野球でもサッカーでも先制点が重要と言われる。先制攻撃という奴だが、リードをしていれば、心理的に優位に立ちうる。相手の出方をみるために、あえて負け試合を作るということもないわけではない。重要なことは、相手の事を良く知るということなのだ。そのための負けは負けではない。情報収集になる。
但し、相手のことが分かった場合には、別に受け止めてから攻撃に転じる必要はない。それがカートランドの「殺られる前に殺る!!」「一刻も早く先制攻撃だ!!」になる。そもそも、生きるか死ぬかのなので、相手が死ななければ終わらないとなれば、このゲームは原則先制攻撃以外の選択肢はあり得ない。
ビジネスにおいては、そこまで生死にかかわることはないと思われるが、そうはいっても先制パンチは重要だ。ここでこちらがメンタル的に有利になって、相手方が不利になれば儲けもの。しかしビジネスの場合は、相手の出方をみるということも行われるから、先にやれば絶対に勝つともいえない。いずれにしても相手の事を良く知って行動したものが勝つということだろう。
[教訓]
〇相手の事を知れば、先に動いた方が勝ち。