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お客には、常にベテランの香りを醸し出せ

「”夜間飛行(Vol De Nuit)”・・・悪くない香水だ・・・生まれて初めて付けたにしてはムードにも合っている・・・香水というものは使っているうちに個人の体臭と混じり合って独特の匂いを作るものだ・・・ところが、お前にはそれがない・・・生のままの夜間飛行だ・・・媚を売るはずの女が初めて香水を付けたはどういうことだ・・・?」

(ストーリー)
イスラエルの特務部隊がレバノンのベイルートに入り、パレスチナ解放機構のスポークスマンであるカマル・ナセルや、アブ・ユセフ(1972年ミュンヘン・オリンピック村襲撃を指揮)を殺害した。

さて、ゴルゴはパレスチナ解放人民戦線(PLFP)のメンバーに狙われたが撃退。それはPLFPがゴルゴの敵だと思わせ、PLFPがゴルゴを雇い入れるために、どれほどの人物かを試してみたかったからだという。

ゴルゴの下に一人女性がつけられた。最後は壮絶だった。ジープで爆弾をイスラエルの特攻隊員の特別訓練所に特攻し、その爆弾を長距離からゴルゴが狙撃した。いわゆる自爆攻撃を敢行した。

(解説)
「スエズの東」の一幕である。ミュンヘン・オリンピック事件は、パレスチナ側の黒い9月という組織が選手村に侵入し、イスラエルの選手団を殺害したのであるが、これから次から次へとイスラエル側とパレスチナ側が復讐の応酬を繰り広げた

イスラエルの報復のうちの一つが1973年4月9日に、ベイルートにあるPLOと黒い9月の幹部が宿泊していたアパートを奇襲した。今回のゴルゴへの依頼は、この後に起きた事件とされている。

香水の匂いぐらいわかる人もいるかもしれないが、大衆と混じり合って独特の匂いがしないことで、ゴルゴは、声をかけてきた女が売春婦でないことを見抜いてしまった。その女性はいわゆるPLFPのメンバーであった。

ビジネスにおいて、付け焼刃はバレてしまう。相当経験を積まない限り、ビジネスなんてやらない方がいいだろう。あくまでもどこかの会社で経験を積む、そういった当たり前のことをやった方がいい。もちろんド素人相手ばかりを商売にするならば、何とかなるかもしれないが。経験がないことを始める場合には、長年の経験があると思わせる話術を体得しよう。逆に言えば、長年の経験があるだけでもプラスにできることはある。

[教訓]
〇ビジネスセンスは、あくまでも長年の経験と共に身に付くものだ。付け焼刃ではどうにもならん。逆に長年の経験があれば、プラスに作用することもある。ベテランの香りを醸し出すことができるだろう。それが顧客からの信頼を生む。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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