「あんたが・・・ニューヨークで殺った男は、俺がやるべき男だったんだ・・・だが、獲物を横取りされた狼がハイエナに牙を向いたというわけじゃねえ・・・俺の巣をまともに横切っていったのが気に入らねえんだ!・・・糞だけを残してな・・・」
(ストーリー)
ゴルゴを追って、ビルがラスベガスにやってきた。ある女からゴルゴの所在を聞き、ゴルゴが滞在する部屋に向かった。どれだけ、ゴルゴと自分に差があるのか確かめてみたいと、ビルはゴルゴに挑戦状を送り付けた。ゴルゴは承諾してはいない。
ビルのところに、ギルバートという同業者がやってきた。そして、ビルに妻のアイリーンが撃たれたものの一命はとりとめたと伝えた。ビルはギルバートがチャールズの送り込んできた刺客であると気づき射殺。それが街の人にも見られ、一般人も撃ってしまった。
翌日、ビルはゴルゴの宿泊するホテルの前で警官に追われ、銃撃戦になった。ゴルゴは銃撃戦がある中、ホテルから外へ出ようとした。止めるボーイ。しかしゴルゴは外に出てきたときに、ビルはそれに気づき、立ち上がったところを警官にハチの巣にされた。
(解説)
「アーリィ・オータム(後編)」の一幕である。無関係者といっても、それを射殺し、証人すら消してしまうゴルゴと、それを射殺できなかったビル。それが一つの違いであろうし、愛人だからと言って、即死させられなかったビルと、恐らくそんな感情さえ持たないゴルゴ、ここにも差があるのではいだろうか。
この世には敵わない奴がたくさんいる。自分よりすごい奴もたくさんいる。あいつには負けたくないという気持ちも大切だが、意地を張っても仕方がない。素直に、どこが足りないかを自己分析するのが大切だ。いきなり本番で相手との違いを確かめる必要すらない。
相手との差を縮める努力も必要だが、それ以上に必要な発想は、別の方法で勝つこと、別の意味で勝つことを考えればよい。相手と同じフィールドで戦おうとしたり、ましてや相手の得意な土俵で勝負を挑めば、その土俵でのチャンピオンとか、経験者に勝てなくても当たり前である。いわゆる軸を変えて勝負する。それができるのがビジネスである。
[教訓]
〇あることで勝てなくても別の事で勝てばいい。それができるのがビジネスである。