「ここからじゃ広場の演台までは遠すぎませんか?」
「並みの狙撃者にはね・・・だが、奴は、ゴルゴ13という狙撃者は、不可能を可能にする男と呼ばれているんですよ・・・常識での判断はしないことです!」
(ストーリー)
イスラエルのモシャブ・ナハラルは円形の街である。そして村には一つのホテルしかなかった。フィリップ・ペローを狙った暗殺者が村に来ているという情報が入った。しかもモサドの情報によると、その暗殺者はゴルゴであるという。また限定的な時刻15時30分に狙撃するというところまでわかっていた。
ホテルの者に尋ねると、ゴルゴは801号室に泊まっているという。ホテルのボーイはゴルゴに知らせる。ゴルゴは既にその部屋から逃げていた。情報局のマーシュは、借主の変わった部屋を探させた。そしてゴルゴは色々な狙撃地点を用意していると踏んだ。それをしらみつぶしにした。
ゴルゴはホテルの非常階段に仕掛けた筒目掛けて射撃、その筒からペローを射殺した。刑事はホテルの方から撃ってきたと感じた。その後、村に仕掛けられた射撃地点は罠であり、中継射撃をした。
(解説)
「円い村」の一幕である。ゴルゴが狙撃者であるため、もはや常識は通用しないと情報局の者が警察の所長に話をしたときの台詞である。ゴルゴだから常識は通用しないというのは当たり前ではあるのだが、そもそも一般社会においても、常識が通用しないことが最近増えてきていると思われる。昔はこれだけをしていれば、そこそこ稼げた、そういう当たり前のことが当たり前でなくなっているのだ。
ビジネスにおいては、常識を貫いていては、他の人と同じことをやっているというにすぎず、差別化は計りようがない。そのため、一度常識を捨て去り、ゼロベースで考え直すことも必要な時がある。あえて常識と逆なことをやった方が、目立って良いということもありうる。常識にとらわれると、柔軟な発想もできなくなる。常識は踏まえたうえで、一度常識にとらわれずに柔軟に発想してみることをお勧めする。
[教訓]
〇一度常識を外して考えてみよ。新しいことが浮かんだり、打開策が生まれてくる。
〇不可能であることを可能にするためには、一度常識から離れてみることが必要だ。