「標的との間合いを十分にとる事、絶えず自分が打ちこめる最長の距離を保つことを忘れるな!」
「贈り物をする奴は、最後には送ったプレゼント以上のモノを、俺たちから奪っていくんだ!」
(ストーリー)
クルド族が、ゴルゴに、イラクのバビル・ライオン部隊の司令官アマドを殺害してくれと依頼した。
老師ゼバリは、アマドを狙っていたときに右手を負傷した。ゴルゴにアマドを殺されることが許せず、アマドはゴルゴを追い、何度もゴルゴを殺そうとする。ゴルゴは付きまとうのはやめろと言う。そのゼバリは話した。アマドは自分が殺さなければならないのだと。アマドを恐れ、殺せず、逃げるための口実で、自分で自分の右腕を撃った。アマドを自分に殺させてくれとゴルゴにお願いをした。
アマドの近くからゼバリは狙い、肩を掠る。その後で、ゴルゴはアマドを射殺する。ゼバリは満足して、イラク兵に突撃。銃弾に死す。
(解説)
「老いた獅子」の一幕である。前段はゼバリが子供たちに射撃を教えているところである。鹿を撃つ訓練である。絶えず、自分が打ちこめる最長の距離を保つ、とは、自分の限界を知ることとも言える。1日何時間くらい、連続で作業をしていられるか、ある仕事をするとして、その仕事を一日何単位までできるか、そういった限界を知っておけば、自分がどれくらいその仕事が受けられるかがわかる。無理して受けてできませんではいけない。お客との信頼関係を失う。できること、できないことを自分の中で明確にしておこう。
後段では、クルド人は、イギリス人にドイツを倒せと言われ、アメリカにイラクを狙えと言われ、イラクからは攻められた。いいように使われる歴史を語った台詞である。ある会社に第三者割で増資をしてくる場合、ここでいうところの贈り物とは直近でのお金になるが、その後、会社の経営権を取られたら、まさに贈り物をする奴は、最後には送ったプレゼント以上のモノを俺たちから奪っているというのと等しい。贈り物も不要に受け取らないことが重要である。
[教訓]
〇ビジネスにおいては、常に自分の限界を知っておけ。
〇できることをできないことを明確にせよ。
〇あまりプレゼントを受け取りすぎるな。何か裏があると疑え。