「しかし・・・これはMr笹野の指示ですから・・・な!」
「あの男一人にうまい汁を吸わせて、アンタは手数料をいくらもらえるんだ?」
「地位とは考えようぜ、Mrレビン・・・俺は委任状闘争の名義人で、あんたは笹野の顧問弁護士だ・・・俺たちが組めば、あのホテルの支配権を握れるぜ!」
(ストーリー)
笹野会長は、ワイキキ・スター・ホテルを買収しようとしていた。立花はワイキキ・スター・ホテルの株主名簿を手に入れた。株主に手紙を送付して委任状の取りまとめを開始した。立花に、弁護士のレビンや証券分析家のベイリーと相談しながら仕事を進めてくれと言い残して、笹野はハワイを後にして日本へ戻った。
立花は弁護士のレビンと手を組んで、ホテルの支配権を握ろうとしていた。二人が事務所にいたときに、チンピラがワイキキ・スター・ホテルの買収から手を引けと暴力を振るってきた。しかし立花は返り討ちにする。どうやらカルロ・リッツィーニが仕組んできたようだ。
弁護士のレビンはリッツィーニをゴルゴに殺させるべきだと立花に進言したが、10万ドルも出して殺し屋が雇えるかと反発した。
さて、リッツィーニと争っているときに、探偵のカーチスが立花の元を尋ね、ある女性を探しているという、これは立花の会社で契約している女性であった。この女性の実家はカリフォルニアでも有数の富豪であるから、カネになるとも考えていた。
立花の部下である黒田が、黒焦げにされ、弁護士のレビンは手を引こうと弱気である。立花は、ホテルのマーチソン一族の脱税の証拠を握っており、内国歳入庁を動かして、ホテルに査察を入れると強気であった。
(解説)
「プロキシ―・ファイト(前編)」の一幕である。流石に依頼人に対する裏切りは良くないが。そもそもの発想として、手数料商売をするよりは、支配権商売をした方がおいしい。そこまでぶち込めるカネがあるかどうかだけと言ってしまっては身も蓋もないが、やるからには、誰かのために仕事をするのではなくて、自分のために仕事をしろということなのだ。指示だから動くのではなく、自分が支持を出して人を動かす方に回らなければ、一生貧乏人で終わる。
[教訓]
〇顧客も含めて誰かのために仕事をするのではなく、自分のために仕事をしろ。