「そのMC130のおかげで、キューバのカストロが糖尿病で苦しんでいることや、ボリビアのバス新大統領が胃病で加療中であることもわかった・・・最近では例のソ連のチェルネンコ書記長が死亡したが・・・その3か月前にはすでに米国ではその情報のおかげで既に次期書記長と秘密に交渉を持っていたそうだが・・・なんとも恐ろしい話だが、これが外交政策というものの、重要なポイントさ!」
(ストーリー)
MC130という情報機関がある。これは全世界の要人の健康状態を提供する組織である。その組織のボスがスタインベッグ3世であるという。この人物は二重スパイであって、この度東側ではなく中立国スイスへ退去してもらうという話になっていた。そのため、英国の機関は直接手を出せないため、ゴルゴにスタインベッグ3世の殺害を依頼した。
警護のためにスタインベッグ3世をMI5が護衛していた。そこに刺客が現れ、車に乗っているときを襲ってきた。車の外にスタインベッグ3世が出たが、ゴルゴは狙撃しなかった。MI5はゴルゴが狙撃しないことを不思議に思った。
ゴルゴは郵便配達人に、郵便受けの小窓に郵便物を乗せる時、郵便物をわざと落とすように依頼された。配達人が、小窓が開いたときに郵便物を落とすと、そのときにゴルゴが小窓目掛けて狙撃した。ゴルゴは執事を狙撃した。実はスタインベッグ3世は隠れ蓑で執事の方がMC130のボスだった。
スタインベッグ3世を英国が引き渡せば、一件落着ということになった。
(解説)
「スタインベッグ三世」の一幕である。要人の健康状態次第で、交渉を強気で行けることもあれば、こちらの思い通りにならないときもある。健康状態が悪ければ、今、何らかの約束をしても、次の政権で守られないこともある。そのため、外交戦略において、海外要人の健康状態を抑えておくことは重要である。
そもそも、自分の健康状態がいいときには、気分的に強気になれるし、悪いときは弱気になってしまう。健康状態を維持しておくことは、ビジネスパースンとして義務ともいえる。病気は努力だけでは完全にはならず、運も必要であるが、健康診断を行う、日頃から運動をする、また、食事に気を付けるなど、あまりお金をかけない方法はあるだろう。
小さな会社であれば、自分が会社のようなものだ。自分がいなくなってしまったら、どうにもならない。そこで健康を維持することは会社を維持することにつながる。元気があれば何でもできるし、無理も効く。
社長である自分だけではない、会社の関係者、役員、従業員、取引先、その他関係者の全員が健康でなければ、ビジネスはうまくいかないのだ。もちろん代替ができる仕事であればまだしも、人を取り換えれば何とでもなるという発想を持っているうちは、そのうち疲弊する。まさに健康第一である。
[教訓]
〇健康を維持することは、会社を健全に維持することである。