「・・・まず100発の中から、全く手当たり次第のランダム・システムによって80発の弾丸を抜き取り試射を行う・・・80発の試射により全てが発射されれば残った20発には一発の不発弾もないモノとみて、始めて使用弾とされるのだ!・・・だが80発の試射の中から一発の不発弾でも現れれば、残った弾丸は全て投棄され、また新しい100発が同じシステムよって繰り返されるという・・・知っての通り不発弾というものは、引き金を引くまでに事前に発見できる性質のものではない・・・したがって、彼は彼なりの方法で、それが全く完全でないにしろ、確率の上で不発弾を避けようとしているのだ!」
(ストーリー)
ゴルゴが狙撃をしたら不発弾であった。もう一度依頼主に会い、この不発弾が偶然か、そうでないかの調査の方が先として、狙撃の延期を申し出た。今回の弾の出どころを紹介したのは、依頼者の方であった。
アラブ側の依頼だったが、アラブはどうやら不発弾に関わっていないとゴルゴは判断した。
不発弾を仕組んだ犯人は、銃の取り扱い業者であった。ゴルゴは容赦なく射殺した。
(解説)
「アクシデンタル」の一幕である。ゴルゴは徹底した完璧主義者である。仕事にミスは許されない。そのため、弾丸ですらも、上記のように、100発の内80発放ってみて、問題がないと思われる弾丸を使用する。
ゴルゴのように命のかかった現場ではないが、例えば、プレゼン会場の運営で、きちんとPCが動くか、モニターに画面が映るか等確かめることがある。リハーサルも行うこともあるだろう。我々も、問題がないように事前準備はする。
店を出すようなときには、オープニングリハーサルをすることもある。スタッフが慣れない場合は必要不可欠だ。そもそも経営についてはどうであろうか。店を出す前にきちんと市場調査はしているか。している人もいるが、していない人もいる。ビジネスで上手くいかない人はそういった事前準備の足りない人である。事前準備が完璧でも本番で上手くいかないときもある。しかし準備は完璧にしておくに越したことはない。プロは本番だけではない、事前準備のときから本気モードでなければならない。
失敗は防げない。だが、失敗の確率を極限まで下げることはでき、そうするのがプロというものである。
[教訓]
〇プロは事前準備にもプロ根性で行え。