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本人の前以外では言わない本音を収集せよ

「Rの創始者は誰も信用していなかった・・・しかし、外部からの招いた人材は、権力争いとは無縁だ。Rのボスの後を継いだ私は、この刑務所の中から、数万人のギャングどもを操ってきた・・・彼らは私がどこに潜んでいるのか、見当もつかなかったろう。おかげで私は、幹部たちの反応、忠誠心をじっくり観察できたよ。」

(ストーリー)
カリフォルニア州立モハーベ刑務所。ゴルゴが受刑者となった。ゴルゴは独居房に入れられる。ゴルゴが朝食の時間、レイモンド・キリーニーに合流した。二人はその後運動場で合流する。キリーニーはFBIのアンダーカバーとして刑務所に潜入していた。この刑務所で最大の敵ヒスパニック系の犯罪組織Rが実質的な支配者である。

ここではボスの命令を効かない人間は生きていけなかった。それは刑務所長ジョー・ラモスでもであった。キリーニーは2年間の調査を行っても、ボスの正体は掴めなかった。

犯罪組織のロドリゴは手下から、ボスを狙っている刺客が外から入り込んだという情報を得た。その刺客は恐らくゴルゴであろうと。ゴルゴとキリーニーは汚水路に入り込み、キリーニーが調査した、ボスがいると思われる特別隔離棟に向かった。追手がゴルゴらを見つけるが、殺害される。いよいよボスのいる場所までゴルゴとキリーニーはたどり着いた。そして所長ラモス自らがRのボスであることがわかった。それは部下も知らなかった。

キリーニーがこの刑務所に潜入したのは、Rの捜査の報復で、自らの妻や娘をRの手下に惨殺された復讐からであった。

ラモスは、Rの創始者からボスの後を継ぎ、刑務所中から数万人のギャングを操ってきた。ラモスは逃げようとしたが、ゴルゴに射殺された。

(解説)
「血まみれの刑務所」の一幕である。Rのボスの正体は、刑務所の所長であった。ゴルゴとキリーニーが、ボスを追い詰め、自らの過去を話し出した。Rのボスが自分であることを伝えていたら、本音を聞けなかったであろう。そのため、自分はあくまで刑務所の所長として振舞い、ボスであることは隠し続けた。そのためボスに対する本音を聞けたであろう。

会社のリーダーが姿を見せないというわけにはいかない。アメリカのドラマや映画のチェーリーズ・エンジェルでは、ボスのチェーリーはエンジェルたちの前には姿かたちを表すことはない。あのような仕事であればいざ知らず、普通の会社のリーダーは、スタッフや取引先と接することになる。むしろお客さまとも接して、自社のことを客観的に見る機会は必要だ。

普通は、上司の目の前で上司の悪口は言わないものの、みんなが思うところがある。でもどう思われているかは、権力を持つ者は知っておいた方がいいことも多い。誰も自分の前では本音は言わない。中には歯に衣着せぬことを言ってくれる人もいる。そのような人を身近に置いて、その人に社内の情報収集を任せてみよう。

おべっかばかり使って、ヨイショしてくる部下の忠誠心や本音等を完全に把握することができる。

[教訓]
〇自分に意見してくれる人に、自分の代わりに自分のことをどう思っているかについての社内の情報収集を任せよう。社長に本音は言わない。だから本音を聞き出すのは自分以外に頼らなければならない。社長に不利になることも堂々と言ってくれる人に、その情報収集をお願いしよう。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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