「部下が欲しいだと!?だめだっいかん!お前に部下などいらん!思いやりのない生まれつきの殺し屋のようなお前に部下などいらん!!部下を持とうなどと思い上がるなっイワノビッチ!お前は一人で私の命令通り行動すればいい!!・・・」
(ストーリー)
オーストラリアの税関員が入国時にゴルゴを見かけた。それをソ連大使館に知らせ、大使館からKGBへも知らせる。ゴルゴはワシーリィ・イワノビッチを群集の中に見つけ、遠距離狙撃をした。イワノビッチは、かつてのソ連内務省である国家秩序維持省に勤めていた。
イワノビッチは冷や飯を食わされたため、CIAに「永遠に浮かばれない。君の同期は出世している。ソ連本国では出世できない。」とそそのかし、CIAが報酬を払うといってスカウトした。その実は二重スパイであった。法外な報酬を要求するなどし、KGBはゴルゴの邪魔をするなと大使館員は伝えられた。
(解説)
「国家秩序維持省」の一幕である。イワノビッチは元々愛国心もなかった。炭鉱夫も合わない。しかし炭田事故に遭い、96時間閉じ込められても無事であった能力を国家のために生かしてほしいと国家秩序維持省で働くことになった。
目覚ましい活躍を見せていたが、ある日、上司に部下を申請したが断られたのが上記台詞である。このことがきっかけでソ連を裏切ってしまう。もし、部下をつけておけばこのようなことはなかったかもしれないし、部下を付けておけば部下にパワハラをするような上司になったかもしれない。
年齢が来ると、体力的には辛くなるもの、人のマネジメント能力は身に着けておかないといけない。そこを避けていては、永遠なる一匹狼で終わってしまう。それだけ仕事が減らせたり、あるいは体力を使わずに済むビジネスであればよいのだが。
人にはそれぞれ適性があって、エキスパートになる人材、マネジメントになる人材、それをどう選ぶかは、スタッフ側の意思もあり、会社側の都合やスタッフの適正もある。しかしスタッフ側がそう望むなら、失敗して初めて気づくこともある。まずは挑戦させる、という機会をせめて持たせてあげた方がいい。ちょっとした意思のすれ違いがお互いの不幸を生む結果になりかねない。
[教訓]
〇会社組織は、なるべく部下のキャリアアップをサポートしてやれ。