「世界を股に数々の殺人を犯しているプロの殺人者、ゴルゴ13を・・・どうして、今までどの国も逃しているのでしょう?」
「それは・・・彼自身の用心深さが、まず第一の理由でしょう・・・しかし、それより大きな理由は、全世界の陰の実力者たちにとっても彼の利用価値の問題です!世界の情勢を動かしているその陰の実力者たちは・・・彼を”ガス室”や”電気イス”に送るよりも、テロリストしての彼の腕に、より高い評価をしているのですからね!」
(ストーリー)
ジョン・F・ケネディ大統領が1963年11月22日にダラス市内をパレード中に射殺された。真相は今だ闇の中ではあるが、リー・ハーヴェイ・オズワルドの単独犯行説で表面的には幕を閉じた。そのオズワルドは2日後に口封じのためにジャック・ルビーによって射殺されている。
ダラス近郊の崖沿いを走る道路で、ゴルゴはトラックに襲われた。トラックはそのまま崖下に落下、ゴルゴは間一髪助かった。車の陰にゴルゴが隠れていたため、暗殺を指揮したものは遠くから、ゴルゴを仕留めたと思い込んでその場を去った。
これは、ハミルトン石油(おそらくロックフェラー)の会長を中東産油国の雇ったゴルゴから守るために暗殺を計画したものであった。
実はケネディ狙撃の真犯人として、ゴルゴではないかという疑いを持っているFBIの刑事がいた。その刑事がゴルゴが何者かに襲われたことを知り、何か秘密を持っているに違いないとゴルゴを連行した。そこでケネディ暗殺の日には、ゴルゴは別の国にいたことが判明した。
(解説)
「統計解析射撃 ダラスの疑惑」の一幕である。利用価値があれば犯罪を犯してもいいといっているわけではなく、まあ実際にそんな世界もあるのだろうが、かかるコスト、あるいはリスクよりも、リターンが大きければそれが存在価値である、というメッセージの方が重要である。ビジネスはいつもそうだ。デメリット以上のメリットがあればいい。リスク以上のリターンがあればいい。
[教訓]
〇ビジネスにおいては、デメリットを超えるメリットや、リスクを超えるリターンがあれば、評価される。
〇リスクやデメリットをお客に押し付けているのはビジネスとは言えない。