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臆病と用心深さは別物

「臆病と用心深さとは似ているようで少し違う・・・臆病者は所詮いざとなれば・・・慌てふためくだけだ!”用心深さ”それが”権力の座にある者”のただ一つの護身術なのだ・・・」

(ストーリー)
ボリビアのスズは主な産業であり、アメリカの企業USマイニングがその実権を握っていた。ボリビアの陰の大統領、アルフレド・デ・サントスはUSマイニング社とCIAが作り出したアメリカの傀儡であった。どうやらソ連の核策もあり、アルフレドはボリビア全鉱山の国有化を進めようとしており、それをアメリカは阻止しようとしていた。そこでゴルゴにアルフレド暗殺を依頼した。アルフレドは非常に慎重であり、いざという時の逃走用にジェット戦闘機を待機させていた。

アルフレドは情報網から、CIAがゴルゴを雇い入れたことを知り、警戒を強めた。ゴルゴは先ずパイロットを娼婦を使うことで眠らせ、ラジオ電波を妨害した。そして、アルフレドに、ボリビアにクーデターが起きたと思わせた。また、ゴルゴは警備員に紛れ、戦闘機に乗り込み、アルフレドを射殺、そのまま戦闘機で飛び立った。

(解説)
「チチカカ湖はどしゃぶり」の一幕である。権力者もビジネス上のリーダーも同じことは、リスクをもろ被りすること、但し、その組織における権力を握れるということだ。その権力の使い方を間違うと、クーデターの可能性もある。上記台詞は、アルフレドがパイロットのクレスポに対して語ったものだ。

権力が大きければ大きいほど、それを虎視眈々と狙う輩が又多い。常に、猜疑心と戦うことになる。しかも、アルフレドの場合は、アメリカからもらった権力のようなもので、それを裏切るからには、それ相応の代償を要求される。その代償が「命」だったわけだ。

権力の行使はなるべく怨まれないようにと言いたいとことだが、人によってスイッチの入るレベルが異なるので、どんな注意をしても、完全に防ぐことは難しい。給料にしても何をもって平等というのか決めることも困難だ。あいつはもらっている、おれはこれしかもらっていない、というだけでも恨まれるネタになってしまう。

結局、何が起きてもすぐ対処できるような用心深さを持つ必要がある。臆病はいざという時には慌てるが、用心深さは慌てない。この違いは大きい。リーダーはいかなる場合にも慌ててはならない。

[教訓]
〇リーダーは臆病であってはならない。但し用心深くあれ。そうすれば足元をすくわれずに済む。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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