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部下の問題は直接的に非難するな

「報告書は読んだよ。・・・むろん君の行為は正当なものだ・・・だがな、セルジオ、・・・この署内にも君の“やりすぎ”を非難する声があるのを知っておいて損はないぞ・・・」
「あなたはどうなんです?」
「私は、君を立派な警官と認めているよ、過去の実績の示す通り・・・だが・・・警察内にも“世間体”ってものがある!ほどほどにしないと、な!」
「私は、私のやり方が、過去の実績を収めたものと、信じていますが・・・」
「やりすぎは君の命取りにもなりかねない!と言ってるんだよ!」

(ストーリー)
ブラジルのサンパウロにある高層ビルで大火災が発生した。さて、ビル火災の中で2つの遺体が射殺されたものであることが判明した。しかし殺人事件だとしても、犯人が脱出できたのか疑問に思われた。奇跡の生存者が一人いた。その女性はある男性に救われたという。その脱出方法はカーテンを引き裂き、ロープにしたという。そのロープを使って下へ降り始めた。

次に、二人は外したカーテンで全身を包むようにかぶり、身を低くして走った。低い位置では煙や有毒ガスの影響が少ない。トイレで濡らし、水も飲んだ。水を飲めば熱による脱水を防ぎ、火傷も軽くて済むとのこと。最終的に女性はダストシュートの投入口から脱出した。その後は病院のベッドの上で気づいた。

これはどう考えてもゴルゴの仕業に違いないと、武藤警部はゴルゴを追った。ゴルゴがセスナ機で飛び妥当としていたときに、武藤はゴルゴに銃を向けた。ゴルゴは火傷をしていたため銃は使えない。武藤はゴルゴと打ち合いになってゴルゴを射殺することを考えていたが、ゴルゴが応じなかった。武藤はビル火災で女性を助けた理由を尋ねたが、無言で去っていった。

(解説)
「ファイヤー・アフター」の一幕である。武藤警部がゴルゴらしい人物を追って行き、包帯を巻いた男を見て、銃で撃ち殺してしまった。当然、ゴルゴではなかったのだが、その射殺された男は犯罪者であった。それで署長が、やりすぎに注意するように諫めたときの台詞だ。

優秀な人物のやる気をそいでしまうのはマイナスだ。そのときにやった行為を責めるのではなく、今までの実績を褒めて、自分は評価しているが、第三者が言うには、そうではない意見もある、という言い方をしている。直接、上司から評価されていないような言動が聞こえてくれば、部下はやる気をなくしてしまうものだ。まずはやる気を落とさずに諫める方法を取ろう。それが、他人はこう言っている。そういう人が多くいる、という言い方だ。

[教訓]
〇部下が問題を起こしたときには、部下のやる気をそがないためには、上司は評価していることを伝え、他人が評価していないことを聞く、という言い方をせよ。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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