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徹底的にこだわることから成功は始まる

「ギルフィの体に4分の1のロシア馬の血が混じっているというのは彼女自身のせいじゃないわ!!彼女は走るために生まれた正真正銘のサラブレッドです!!」
「お前は・・・血統を守るということの重大さがわかっていない!血統を守ってこそのサラブレッドなのだ!!」

(ストーリー)
イギリスのエプソム競馬場でギルフィという馬が優勝した。実はギルフィは4分の1にロシア馬の血が混ざっていた。イギリスジョッキークラブ理事長のギデオン・デ・グレイはギルフィを育て、狙撃者としても一流の女性シーリアにギルフィを殺させようとしたが、できなかった。その後、ギデオンは、ギルフィに毒を飲ませたり、厩舎に火をつけるものの、シーリアに阻まれた。

ギデオンはやむを得ず、ゴルゴに依頼することにした。シーリアはギデオンからゴルゴの名を聞き、ゴルゴに邪魔をさせないようにレース当日、ゴルゴの姿を探す。しかし目が合った瞬間、シーリアは狙撃されていた。その後、ゴルゴはギルフィを口はみ金具を狙撃し、ギルフィを窒息死させ、依頼者のギデオンが、シーリアにゴルゴの狙撃を話したために、射殺された。

(解説)
「血統の掟」の一幕である。サラブレッドの語源はThorough (完璧な、徹底的な)とbred(品種)で人為的に完全管理された血統を意味する。これから考えれば、おそらくシーリアの発想は競技に勝つ力を持ったスーパーホースであるというとことのサラブレッドという意味であって、ギデオンの考えは、血統を徹底的に守るというところからきている。ちなみにサラブレッドを遡ると、「ゴドルフィンアラビアン」「バイアリーターク」「ダーレーアラビアン」のいずれかにたどりつくようだ。血統を守ることは、伝統を守ることと同義である。その伝統がくそったれだったとしても、守ること自体に価値があるというものだ。それが価値だと言っているのだから、それ以上の議論はしようがない。

ビジネスの世界においても、その業界ならではのしきたりや掟というものがある。もしそれを守らないというのであれば、別の業界として始めるしかない。内部改革はしようと思っても抵抗勢力があり、難しい。

何か守るべきものを持つということは、それが芯になり、軸になる。基盤になる。根っこのようなもので、そこから枝葉が分かれて、色々なものが生まれていく。制約があるからこそ、人間はその範囲の中で無限大の想像性を掻き立てることができる。創造するためには、まずはこだわりを持つことが必要と言える。

[教訓]
〇こだわりや制約の中で、次なる物が生まれていく。こだわりや制約は物事の基礎である。基礎から応用が生まれてくる。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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