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余計なことはするな

「神父マリクがお礼を言いたいので、ぜひもう一度お寄りくださいと・・・」
「その必要はない・・・すぐに脱出地点に飛んでくれ・・・」

(ストーリー)
ゴルゴがタラップから降りたときに、前にいた旅行客が狙撃された。さて、今回のゴルゴへの依頼は、よみがえったフクバラハップ団のレネ・ガルシアである。フクバラハップ団とは、フィリピン共産党の指導の下、第二次世界大戦中にフィリピンで結成された抗日組織だが、マルコス政権が行った共産圏諸国との国交正常化において、蘇りつつあったのであった。

空港の狙撃は、ゴルゴに対する警告の意味もあるとゴルゴは考えていた。そのため、ゴルゴへの依頼は筒抜けになっていることを意味していた。

しかし、ガルシアは意外と小心者で、倉庫に隠れていたり、ゴルゴのことを警察に知らせたり、これでもゴルゴが始末できないと、自分が警察にかくまってもらおうと、窃盗未遂で逮捕されようとしてみたり。

最後は、ガルシアへの保釈金をゴルゴが用意し、保釈されたところをゴルゴが狙撃した。

(解説)
「そして死が残った」の一幕である。神父マリクとは、内務部情報局第一課ハンドレー・マリクという、ゴルゴに今回仕事を依頼した者である。ゴルゴのマナーとしては、原則、依頼者には二度と合わないということになっている。そのルールはいかなる場合にも変えない。そもそもゴルゴが行っているのは暗殺だから、通常は殺人罪が適用される。証拠を残さないために、この世界でずっと公権力につかまらずに生きていけるのだ。もっとも公権力がゴルゴを必要としているというのが本当のところなのだが。そして、依頼者のマリクからお礼を言いたいと言われても、さっさと脱出地点に送ってくれというつれない返事である。

ビジネスにおいても、これだけやると決めたら、それ以外までやると、余計なことに巻き込まれかねない。ゴルゴの場合、俺は狙撃しかしない。それでいいのである。お客からお礼を言われるのはありがたいことだが、仕事を完遂すれば、それが顧客満足を与えているわけで、お礼を言われるために仕事をやっているのではないのだ。

[教訓]
〇ビジネスは仕事をすればいい。顧客を満足させればいい。余計なことはしなくていい。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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