「CIAのメンツにかけても、奴に、ゴルゴ13に仕事をさせるわけにはいかん!」
(ストーリー)
実はRCMPから預けられた女性のメンバーは、ゴルゴを誘導して、CIAの手でゴルゴを始末するためのCIAの人間だった。CIAがその女性メンバーすらも殺そうとしていた。女性は助けを乞うが、CIAの同胞に殺された。ゴルゴはヘリコプターで追ってきたCIAをヘリコプターごと破壊した。
ソ連から亡命を希望していた団員が、小屋でCIAを待っていたが、吹雪の中から、そこを訪れたのは二人を射殺するために現れたゴルゴであった。
(解説)
「マニトバ(後編)」の一幕である。面子(メンツ)とは名誉や世間体、人徳のことである。管弦楽団員はCIAに情報を提供していた人物であり、団員を殺害されては、KGBのメリットになる、つまり、CIAのメンツが丸潰れということだ。
そのためゴルゴを始末してCIAの面子を保つ必要がある。しかもCIAのメンバーが既に3名、ゴルゴによって殺されている。
面子というものが、人の行動を制限することもあるし、ときには、頼まれたこと以外の事もしてしまったり、受け取った報酬以上の事もしてしまうこともあるのが、面子というものだ。
必要以上に世間体を気にするのはあほらしいが、その世間体をくすぐって、相手をその気にさせるのは戦略の一つになることもある。より一歩、他人よりも先に目標を達成することも面子だし、失敗するのが恥ずかしいと言って、何もしないのも面子。面子というのは厄介なものだ。これを上手く自分のためにうまく使いこなした人間が、成功者となりうるのであろう。そんな意味で、たかが面子と言ってもバカにできない。
上記のCIAはその面子のために命まで奪われてしまったわけだが・・・。
[教訓]
〇つまらぬ面子に拘るな。自分をプラスに変える面子に拘れ。
〇そもそも面子より大事なものがある。経営者にとってはビジネスの成功だ。