「この船に・・・時限爆弾が仕掛けられているかもしれないって・・・話ですわよ・・・」
「そういって騒いでいるようだ・・・」
「みんなと一緒に船長室に行かないんですか?」
「君は?」
「こんな海の上ですもの・・・騒いだって、どうなるわけじゃありませんわ・・・・」
「お客さんたち、船を離れないんですか?」
「荒れている海にボートを漕ぎだすのと・・・時限爆弾を抱えた船に残るのと・・・あまり変わりはない・・・」
「本当ね・・・私も、そう思うわ・・・どっちを選んだとしても、危険度は同じでしょうね・・・」
(ストーリー)
鍼を使った暗殺者がいる。その名はエバ・クルーグマン、女性である。そしてスプレンス・ラッキーというニューヨークのマフィアの幹部を暗殺してくれと依頼された。そして、あるホテルで商談のふりをして、医者に診てもらっているラッキーを殺害した。
マフィアの幹部の仇を取るために、エバを殺してくれとゴルゴに依頼した。実はゴルゴはエバと以前あったことがあった。そのときはある船で爆弾騒ぎが起こり、ゴルゴが爆弾を解除し、そこにエバも同席した間柄であった。
ゴルゴは頼まれた仕事はやる。エバはしばらく仕事を休むことにした。そしてボートに乗っているときにゴルゴに狙撃された。
(解説)
「海へ向かうエバ」の一幕である。二人の暗殺者の会話とはなんと殺伐としているのか。以前、ゴルゴがエバと会った時の会話だ。まあ、要するに仕事のできる奴は絶対に慌てない。じたばたしないということだ。慌てたり、焦ったり、ジタバタする奴は、それだけで仕事ができない奴確定だ。また、慌てさせる奴も仕事ができない奴と思った方がいい。仕事ができないからこそ、結果が見られないと焦る。結果を出せとうるさい。結果なんてのは適切な時間が来れば出るのだ。上手くいかないという時は、大抵時機を得ていないというだけにすぎない。
[教訓]
〇仕事ができない奴こそ、慌てる、焦る、ジタバタする。あるいは他人に慌てさせる、焦らせる、ジタバタさせる。