「新型を導入しても、これだ!まったく、あきれた国だよアメリカは!コンピュータ―の進化が犯罪者の数に追い付かない!」
「使う人間が進化すればいいんだよ。」
(ストーリー)
ハッカーがAIを作り出した。自分で知識を入手し、成長するプログラムである。それをジーザスとなずけていた。そのジーザスがFBIの犯罪者リストにアクセスした。ジーザスはハッカーのディスプレイにキリストの画像を映し出した。これが私の顔であると。ジーザスはハッカーを、PCの発火でハッカーを焼却した。
FBIのデータアナリストである、エルウッド・S・ギャラガーは、プログラマーが焼死したことを新聞で読み、ジーザスの開発者であることを知った。そのとき、FBIのデータにジーザスがアクセスしてきた。ジーザスは犯罪者リストの中でゴルゴの情報を欲しがった。2000年ほど前に、ゴルゴダの丘で自らを殺したのはゴルゴであると。ジーザスは自らをキリストだと思うようになっていた。
ジーザスはゴルゴに復讐すると宣言し、アメリカの衛星軌道上の核攻撃衛星を使うとギャラガーに伝えた。ギャラガーはゴルゴを呼び出し、その事を伝えた。ジーザスは既にゴルゴに呼び出しのFAXを送っていた。
ゴルゴはプログラマーにあるプログラムの製作を依頼し、それをFBIのキャラガーの下に送り付けた。ゴルゴはジーザスの開発者がいた会社を訪れた。ジーザスから呼ばれたのである。そしてキャラガーに送ったプログラムで、ゴルゴを狙っていた人工衛星を自爆。核爆発を起こさせ、街中のICチップを破壊した。そうしてジーザスのプログラムも消去された。
(解説)
「15-34」の一幕である。FBIのプログラマーがPCの性能をぼやいていた。それにアナリストが返した台詞である。
人工知能が人の仕事を奪う。そういわれ続けている。昔、機械も人の仕事を奪った。ラッダイト運動も起きたが、その結果、人間は別の仕事を生み出した。だから、人工知能を使いながら、人間は別のことをしていくに違いない。もちろん安心しきっているわけではない。ただ新技術を恐れるのではなく、常に使う立場で考えてみればいい。どんな社会になっても恐れることはない。問題は使う立場になることで、使われる立場になってはいけない。それは組織でもそうだし、会社であってもそうだ。使われる立場、例えば業務受託しかできないうちは、永遠に使われるままなのだから。
[教訓]
〇常に使う立場になれ、使われる立場にはなるな。それは会社組織内部だけではない。会社同士の関係においても言える。