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ひとまず先入観を捨てよ

「博士、あなたの勘では、Gのルーツは、どこだと思われますか?」
「さあ・・・それは何とも言えません・・・私は先入観を捨てて冷静に結果を観察する立場ですからね・・・」

「博士はいつも、仰っていました!パートナーは、全ての情報を分かち合うべきだと!情報交換があるから、お互いが進歩するのだ、と!」

(ストーリー)
ゴルゴが泊まったホテルに、腸チフスにかかった者がいたという。そこで感染の恐れがあるため、ゴルゴも血液を採取された。

実は、それは嘘であって、ゴルゴの血液を採取し、シンプソン博士がゴルゴのルーツを探ろうとしていた。ゴルゴは看護師に腸チフス検査の目的以外に使うなと警告した。これはCIAが求める調査であった。

ゴルゴは血液採取をした看護師に、検査結果はまだ出ないのかと尋ねた。そしてシンプソンは腸チフスが検出されなかったので、退院されてくださいと伝えた。

ゴルゴはシンプソン博士と看護師との会話を盗聴していた。まずゴルゴは、電線を狙撃し、停電を起こした。さらに、シンプソンが手に取ったゴルゴの血液を入れた瓶を狙撃。さらに博士と看護師も射殺された。加えてゴルゴの血液調査を依頼したCIAのレスリーも車上で射殺された。

(解説)
「血液サンプルG」の一幕である。前段はゴルゴの血液を分析機にかけ、CIAのレスリーがシンプソンに尋ねた台詞である。まさに研究者らしい。先入観を持っていたら、その考えに誘導されて客観的な回答は出てこない。ビジネスにおいても、何かを始める時に、以前誰かが上手くいかなかったこと、自分で失敗して嫌な目に遭ったことがあると、何も考えずにそれをトライしようと思わなくなる。先入観が邪魔をして、創意工夫をしなくなってしまう。逆に前と似たようなことをやって上手く行ったことであれば、前と同じようにやっていれば問題ないと思ってしまって、別の落とし穴にはまって上手くいかないことも起こりうる。そのため、先入観だけはなるべく持たない方がいい。

後段は看護師のソフィアが、シンプソンに対して、Gとは何者なのか、何のためにこのような調査をしているのか教えてほしいと尋ねた台詞である。もちろん博士は答えられないのであるが、それはソフィアにとってみれば、博士のポリシーとは異なると言ったのだ。

人一人が考えることはたかが知れている。そのため、ある情報をお互いで共有しておくと、別の方法を思い浮かべたり、新しい考えが浮かんだりもする。自分では解決できないことが、誰かに話しておいただけで解決することはある。そのため、できる限り仕事のパートナーには話しておいた方がいいのである。

[教訓]
〇先入観が邪魔をして、新しくやることをやらないと結論付け、創意工夫すらしなくなる。そうすれば永遠に進歩しない。
〇人に話しておくことで、自分では解決しないことも解決するかもしれない。情報共有は必要である。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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