「エボラウィルスの症状は・・・?」
「高熱、吐き気、発疹がある!そ、そうなのかっ!?感染したのかっ!?状況と経過を聞かせてくれ」
「発病してから正気でいられる時間は?」
「・・・もって三日、その後心神錯乱し、昏睡状態に陥る。四日後には体液、血液が炸裂する・・・」
「・・・アフリカから100匹のミドリ猿を、アメリカに輸送・・・到着場所は・・・」
「彼は抗体を持った猿を探し出し、車の後輪を即席の遠心分離機にして・・・血清を作ったんだ!ゴルゴ13は見事にその賭けに勝利した。」
(ストーリー)
アフリカで猿を捕獲して、船で運ぶ密漁団がいた。ゴルゴの船に、猿と密漁団が乗っており、そのメンバーがエボラ熱にかかった。ゴルゴまで感染した。
しかも新型のエボラウィルスであり、アメリカに上陸したらパンデミックの恐れがある。そこでバイオハザード部隊を編成し、船を会場に隔離した。そしてここで搭乗員は死んでもらうしかない、脱走者は全て射殺することになった。
この客船スターホープ号の乗客名簿を見るとゴルゴの名前があった。新型エボラは呼吸器感染する可能性が高い。ゴルゴは舟から脱出し、それを知ったアメリカ軍は捜索を開始する。
ゴルゴはパラシュートを使って脱出し、車で逃走を図った。ギャレット博士の研究によると新型エボラは接触感染とのこと。しかし接触感染はありえるため、ゴルゴの確保は不可欠だ。
ゴルゴはロスの港の検疫疾病センターの倉庫にやってきた。バイオハザード部隊はゴルゴのいると思われる倉庫を取り囲んだ。ゴルゴは猿を檻から解き放った。部隊は猿を射殺する。
ゴルゴは地下から逃亡していた。ギャレット博士は、猿の中にエボラウィルスの抗体を持った猿を見つけ出し、血清を作ったと推測した。そしてその猿は、ゴルゴが乗り捨てた車の横に檻の中に置かれていた。博士は人類の救世主の手配を解くように軍隊を説得した。
(解説)
「病原体・レベル4」の一幕である。ゴルゴはエボラウィルスにかかったと予想をして、専門家に連絡を取り、エボラだと確信をして、次に自分の活動時間限界を知る。そうして、目的を達成するための計画を立て、行動をとり、後は賭ける。
このゴルゴの行動には、ビジネスのエッセンスが詰まっている。緊急のときも、そこまでではないときも、まずは自分の活動限界、スケジュールや予算を確定されることだ。そして自分でも、ある程度のあたりを付けて、誰に何を聞いたらいいかを考え、専門家の意見を素直にもらう。自分の知らないことは聞いてしまった方がいい。
次にゴルゴはミドリ猿から抗体を取るために、どこに送られたかを調査しているが、これはまさに目的と達成するための計画を立てる行為だ。案外、右往左往してしまって、無駄に時間を過ごす例が多い。つまり目的と達成したいことはおぼろげながら存在するが、そのためには何をしたらいいかを考える必要があるのに、考えていないことが多いのだ。
最後はギャレット博士の台詞だが、ゴルゴはその行動に賭けた。抗体を持った猿が見つからなかったら、ゴルゴは命を落としていた。しかしそうならないために最善を尽くしたのである。その最善は「賭けた」ということだ。ビジネスは賭けなければならない。賭けのないところにビジネスはない。これはギャンブルとは違うのだ。あたりを付けてその目的に向かって突き進むこと、その先に成功が待っているのだから、賭けなきゃ始まらない。目的に向かおうと思わなければ、成功を手に入れることはできない。
[教訓]
〇ビジネスは賭けだ。その目的を達成するために全エネルギーを注げ、そうしなければ成功しない。