「あいにくですけどわたしはオルガの手先じゃありません・・・あえていうならオルガが私の手先です・・・わたしはつまりプードゥーのプロモーターです・・・オルガは私の持ち駒の一人・・・よく稼いでくれるタレントになりました一番のスターですわ。」
(ストーリー)
呪術師の暗殺のために、ゴルゴは、依頼人ハシェルの召使ニーナの車に乗せられて、ある小屋に案内される。そこで、毒針に襲われる。針には直接刺されなかったが、ゴルゴも意識が朦朧とし、召使がブードゥーの呪いにかかったという。
しかしゴルゴは自ら持ってきた薬で回復を待つ。その召使ニーナが外に出た後で、別の召使ナンがオルガの下に案内するために送られてきた。ナンとゴルゴはオルガの下に向かうが、その時に刺客から襲われる、顔を隠していたが、ゴルゴはそれがニーナであることを見抜いていた。
ニーナによれば、オルガの方がニーナの召使であり、ニーナが本当のプロモーターであった。ニーナが、ハシェルの頭痛の発作や昨日のゴルゴの意識が朦朧とする原因を作り出していたのだ。
その事実を聞いた後で、ニーナとオルガはゴルゴに射殺された。
(解説)
「Voo Doo(後編)」の一幕である。依頼人ハシェルのところで秘書をしていたニーナが、実はブードゥーのプロモーターであったという。本当の実力者、いわゆるフィクサーは知る人ぞ知る人物であり、一般人には隠れているのである。
凄い奴は、実は有名人ではなく、有名人を陰で操っている奴ということなのだ。ゴルゴも一つ読み違いをしていたとすれば、このニーナとオルガの立場を逆に考えていたということだ。
どうせなら、フィクサーを目指せ。
[教訓]
〇フィクサーは知る人ぞ知る存在。本当にすごい奴は誰も知らない奴なのだ。
〇有名になった時点で、実は終わり。それ以上の拡大はない。