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金で仕事を選ぶようになったら事業家としては終わり

「他を当たってくれ、といったぜ・・・」
「これは・・・ヘリを思うがままに操り、ベトナムで暴れまわった男にしか、頼めない仕事だ・・・」
「そんな男はとうの昔に死んだよ・・・」
「違うな・・・たった今、札束に顔色一つ変えなかったのは・・・その男がまだ、生きているからだ・・・その男は・・・金で仕事を選ばない、内容で選ぶ、のだ・・・」

(ストーリー)
優秀な遺伝子を掛け合わせて、最強の人間兵士を作るプロジェクトがアメリカで進んでいた。さらに科学的なトレーニングと、最先端の薬理学によって、能力を強化されている。いわゆる強化人間である。その結果、ライリー・オカジマは射撃と格闘技に関する超人になった。

アメリカとしては、まだ世界最強であることを証明していない。そこで、ゴルゴと対戦させようと試みた。日本側がこれを聞き、カンボジアでポル・ポト派を陰で支えているハン・ミン派の統領が日本の自衛隊を狙っている。そこでその統領の殺害をゴルゴに依頼した。ゴルゴを倒してこそ、世界最強を証明できるというのだ。

ゴルゴがハン・ミンのテロ集団を壊滅させるという重大な任務を終え、無防備になったところをライリーが狙撃する。計画立案者からすれば99%ライリーの勝利だという。さらに、各種の近く増幅剤により、最善の生理状態を作り出すこともでき、短時間で十分な休息を取り、体力を回復することも可能。

ゴルゴがゲリラと戦い始め、ゲリラと自分以外に誰かがいることを察知した。ゴルゴがハン・ミンを殺害し、ゲリラをわざと一人を残し、逃走させ、地下通路に案内させた。ゴルゴがライリーを狙撃したときに、その速さに驚愕した。ゴルゴは長期戦を覚悟した。それも21日にも及んだ。これでライリーはゴルゴが逃げ出したと思った。ゴルゴはロープで木々を揺らす。ライリーは音で混乱させるつもりとよみ、聴覚増幅剤を補充。そのときゴルゴは大きな音を立て、ライリーは耳をふさぐ。その時にライリーを狙撃した。

(解説)
「バイオニック・ソルジャー」の一幕である。ハン・ミン派のいるジャングルまでヘリを飛ばしてくれというゴルゴの依頼に最初は拒むものの、ゴルゴに諭されたときの台詞だ。

事業家はどれだけそのビジネスが儲かるかどうか、と考えるのは自然なのだが、売上で懐を肥やし始めたりすると、守りに入る。これは事業家としての死を意味する。

松下幸之助氏が偉大なのは、水道哲学という理念をブラさなかったことである。当然松下氏は儲けた。しかしお金は結果論であって、氏はその理念を完遂しただけなのだ。おそらく仕事を金で選んだら、それほど偉大な経営者とはならずに、終わったであろう。

お客から仕事を依頼されたときも、もちろん金の大小は判断材料にはなる。しかしその事業の内容がどうかが判断材料として重要なのだ。内容ではなく金だけで選ぶようになったら事業家として終わりだといってよい。

加えて、特にユーチューバーに多いが、金になれば何でもやるという姿勢。そうなったら、いずれ終わる。少なからず長続きはしない。

[教訓]
〇事業家は、事業を金よりも内容で選ぶ。そして理念を完遂する。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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