「ハーディが何を考えているのか知らないが、カネに物を言わせての違法行為は許せん!!彼が、何らかの行為に出る前に我々の手で”解放軍”をせん滅するんだ!!」
「キャサリンはどう処置するんです?・・・」
「特別に考えることはない!ギャングの一員としてその時に応じた処置をすればいい・・・」
(ストーリー)
アメリカのある特殊警察チームで、白旗を上げてきた犯罪者グループをそのまま射殺してしまった連中がいた。人権擁護局も動きだしている。考え方は凶悪犯は徹底的に粉砕せよ、殺人鬼を税金で養うのはおかしい、という理屈を持っていた。
さて、家出をした鉄鋼王ハーディの孫娘がギャングの仲間入りをしていた。特殊チームは、スラム解放軍一味をせん滅するも、キャサリンだけは無傷で救出するという指令を受けた。だが、警察の動きが遅く、メディアに鉄鋼王の孫娘がギャングの一味になったという報道が出てしまった。そこでハーディはゴルゴにギャングのせん滅を依頼した。
パサディナ郊外の貸家にギャングやキャサリンがいることを掴み、ゴルゴがギャングをせん滅。キャサリン一人が生き残っていた。そこに駆けつける特殊警察チーム。途中でゴルゴを見つけ、ゴルゴを追う。特殊警察チームとゴルゴは打ち合いになり、ゴルゴはこのチームも全て殲滅した。
(解説)
「殲滅」の一幕である。カリフォルニア州の検事は強固なポリシーを持っていた。それは上記でも語ったが、凶悪犯は税金で養うのは問題で粉砕せよ、というものだ。キャサリンは大富豪の娘だが、これは実際に会った話で、パトリシア(タニア)・ハーストという実在の女性であり、SLAとともに犯行を重ね、その後逮捕、懲役7年の判決を受けている。裁判後は、巨額の保釈金とカーター大統領の恩赦で保釈された。
キャサリンを無傷で開放したら、ハ―ディが多額の献金をするはずだったが、キャサリンの名前がメディアに出てしまって、ハーディが激怒、献金の話が立ち消えた。そのため、暗殺者を雇う恐れがあり、献金の話がなくなったので、その時の状況で普通に処置しろとなったわけだ。そうなると実際に殺されていたのかもしれないが、ゴルゴのおかげで娘だけは多ったことになる。
ビジネスにおいては、カネになびくな、信念を持て、ということになろう。
[教訓]
〇カネよりも信念がビジネスの基礎と言える。カネも重要だが。