「だいたい君は、いつでもAVH本部の奥深くに収まりかえっているが、そんなことでいいと思っているのかね!?・・・君はあまりに多くの同胞を殺しすぎた!!・・・それでその仕返しを恐れるあまりに部下を使うだけで、滅多に外出せんのだろうが・・・AVH本部の長官が、そんな臆病者でどうするんだ!?陣頭指揮を執りたまえっ。さもないと君は、今の地位を失うことになるぞ!!」
(ストーリー)
ハンガリー秘密警察(AVH)はCIAのリゴーを捕えた。拷問をすることで情報を引き出したが、「インターコンチネンタル・ホテルのナイトクラブで東郷に会う」という情報しか引き出せなかった。秘密警察のフォック大佐はいらだつ。
ゴルゴはメッセンジャーに出会えなかったため、単独行動をとった。検問所でわざわざつかまり、ゴルゴが現れたこととフォック大佐に知らせた。
ゴルゴはビルの上から副首相を狙撃する。しかし直接弾を当てなかった。たまたまその場にカメラマンがおり、ゴルゴの写真を撮影した。
フォック大佐は副首相が狙われ、命は落とさなかったものの、狙撃犯の入国を防げなかったことを副首相から責められた。
フォック大佐は自ら陣頭指揮を執り、ゴルゴを追い詰めたが、巣から狐を出すのが作戦であった。
(解説)
「ザ・メッセンジャー」の一幕である。リーダーが部屋に閉じこもっているのは良くない。元々巣からなかなか出てこない狐であると考え、ゴルゴはフォック大佐を陣頭指揮をするまで引きずり出した。今回は副首相から、非難され、やむなく外出するのであった。
リーダーも色々なタイプがいると思うし、必ず現場に出なければいけないとまでは言わないが、現場に出なければ、現場の人の考えがわからない。それが現場とリーダーの齟齬を生み、組織を機能不全にしてしまうことがある。
きちんと現場を報告してくれる部下がいれば、わざわざ自分で現場に出なくてもいいと思う。現場のことを何も知らないくせに、現場に対して文句を言うのがよくない。
[教訓]
〇現場の状況を把握する必要があるのであれば、自らリーダーは現場へ出よ。