「戦争屋は、いつでもそうなんだ。戦いの中で生まれ、血と炎の中を這いずり回って生きてきた俺達には戦争が全てなのだ。わかるまい。お前たちにはわかるまい。甘ずっぱい、あの血の匂い、そして硝煙の匂い、子守歌のような爆音。」
「俺たちが他の世界で生きていくことは苦痛以外の何物でもないんだ。青春も知らず、恋も知れず、鉄と血と屍の中で生きてきた俺たち戦争プロフェッショナルには、青春が、そして恋人が戦争なんだ。」
(ストーリー)
ハンガリーにおいて、西(資本主義)と東(社会主義)の大物スパイ交換を行う現場にて、ハンガリー秘密警察のクリューガー長官がどさくさに紛れて亡命するにあたって、その長官より、KGBの幹部職員を狙撃する仕事を依頼された。西側の大物スパイがリーベックである。
しかしそれは表面上のことで、スパイ交換のときに、西と東に小競り合いを起こし、冷戦をリアルな戦争にする、その原因を作ったのはゴルゴだとして、責任を擦り付けようとする陰謀だった。
ゴルゴは間一髪脱出し、クリューガーとそれを同時に企んだ西側のスパイを射殺した。上記台詞はゴルゴに射殺されたクリューガーとリーベックのものである。
(解説)
「色あせた紋章」の一幕である。死の商人であれば、お金のために戦争を起こしたい動機もある。傭兵の中には、戦争の中に身を置いていたいという気持ちの持ち主もいるのかもしれない。我々凡人には永遠に理解できない気持ちだが。
経営者は、ビジネスが全てと言い切る必要があろう。ビジネス以外で生きることが苦痛であって、恋人や青春がビジネス。ここまでくれば本当の経営者になれるだろう。お金稼いで愛人を囲ってという奴もいるが、それは金もうけに長けているだけで、事業家とは言わない。
[教訓]
〇経営者は、ビジネス以外には無関心な事業家であれ。