世界の歴史を題材とした起業家応援メディア

どんなときにもルール遵守させるための組織づくりをせよ

「その時の車のスピードはどのくらいだった?」
「飛ばしてはいましたが、制限の65マイルを超えたようなことはありません!!・・・」
「しっかりしてもらいたいな・・・俺たちはスピード違反を調べているんじゃないんだ・・・」

(ストーリー)
アメリカ南部のとある木に黒人の吊るし首の遺体が発見された。クー・クラックス・クラン団、白人至上主義団体の仕業である。ゴルゴはクリストファー・ドレイク、クー・クラックス・クラン団のメンバーの射殺を依頼され、実行した。ドレイクの射殺が白人の間で誰が射殺したか議論になっていた。ある白人集団が夜に焚火を囲んで打ち合わせしていたときに、黒人女性が通りかかり、乱暴しようとして納屋に連れ込んだ、そこにゴルゴが休んでいて、白人を撃ち殺した。結果として黒人女性を助けたことになる。

(解説)
「“Dabbie!”(前編)」の一幕である。アメリカでは、現在も、以前よりもマシになったとはいえ、黒人を白人警官が射殺しておとがめなしで済んでしまうニュースが報道されることがある。もちろん、中にはやむにやまれぬ場合もあるのだろうが・・・

ゴルゴが狙撃したドレイクの運転手が、警官から質問を受けていた。運転手としては当然、速度違反はしていないことを強調したいがために、ひょっとすると速度違反をしていたとしても、法律違反はしていないと言ってしまうのも当たり前だが、警官は、スピード違反の取り締まりではなく、狙撃の確度とスピードから、狙撃地点を計算するために、できる限り正確な情報を知らなければならない。犯人逮捕のための証拠固めが目的であるから。しかし、一般人としては相手が警官であるし、そもそも横のつながりがあると思ってしまうので、正直なことは隠しておきたくもなる。だから、仮に法律違反をしていたとしても、正直言は為すべきだし、話させる方が正直に話せるような状況を作ってあげることが大切だ。司法取引とも言われるが、真実を話せば罪を軽くすることは非常に合理的ともいえる。

会社においても、規則上問題のある行為を従業員がした場合、当然、懲戒解雇も必要な時もあるが、どのようにしたら、不正をおきにくい組織にするかを真剣に考えてみると良い。目の前に不正を犯したくなるような状況があれば、魔が差すことはよくありうる。組織の新設としては、不正を犯させない管理を行うことの方が大切だ。誘惑ばかりをちらつかせていたのでは、そうさせている会社組織に問題があると言える。

[教訓]
〇不正のしづらい組織づくりをしよう。不正をするのが悪いのではなく、させやすい環境が悪いのだ。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
SNSでフォローする