「慎重さも度を超すと臆病に通ずる!奴隷は自然の死を死とすべきではないと!」
(ストーリー)
ゴルゴに依頼したサミーの友達が、点数稼ぎに、ローレル大佐のところを訪れ、ゴルゴが大佐を暗殺することを密告した。ローレルは、黄色人種であるゴルゴを発見次第射殺せよと、全警察に告知した。
ゴルゴも危険を察知し、黒人になりきるため、肌の色を変える薬を飲んだ。それで警官が黒人たちのアジトに踏み込んだ時に黄色人種であるとバレずに済んだ。
黒人たちと一緒に警察署に護送されたが、その隙を見て、カーレルを射殺。警察署長を脅して、パトカーで郊外へと脱出した。
(解説)
「黒い肌の狙撃者(後編)」の一幕である。アメリカ南部は歴史的に人種差別が激しい。「制服警官とても、安全だという保証はない」という黒人女性の同乗者の言葉に全てが凝縮されている。黒人女性を車で拾って、アジトへと向かい、そこでは黒人解放運動を推進していた。なじ人間としての権利を勝ち取るために。上記台詞は、SNCC(学生非暴力調整委員会)のブラウン委員長の言葉だ。奴隷は酷使されており、自然に死んだと言っても、それは本当の自然ではなかったのではないかと想像する。奴隷制度が横行している時代は、黒人は行動しなければ抑圧されたままで、行動すれば殺される。どちらも生きながら死んでいるか、単に死ぬか、その違いでしかなかったのであろう。
さて、「慎重さも度を超すと臆病に通ずる」。これなぞは一般人が心得ないところだ。いつまでもサラリーマンに甘んじている。まさに度を越した慎重さのようである。まあ、起業は怖いといったところだろうが、多分にして、起業をして夜逃げしたとか、外国へ逃げたというようなことはそんなに聞いたことがない。みんな起業をしてそこそこやっている。最低限の生活ができている人も少なくはない。起業にビビりすぎだ。
生きる屍でいいならいいが、生まれてきたからには自分の足で歩いてみるといい。どちらにしても、一生サラリーマン勤めが許されない時代はもうそこまで来ているのだ。安月給ならそれでもいいけどね。
[教訓]
〇行動しないのは慎重ではない、単なる臆病なだけだ。
〇自分の足で歩かないのは、生きる屍だ。