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ゲン担ぎと運任せは異なる

「おれはただ・・・そいつと男と男、五分の勝負がしてえんだ!」
「歯が立つものか!!相手は・・・怪物並みのプロだぞ!」
「勝負はやって見なきゃわからねえ!!」

「どっちだ・・・?」
「オモテ!!」
「残念だったな、また、タダ酒を飲ましちまって・・・今度の勝負は・・・”吉”と出た!!・・・」

(ストーリー)
フィンランドである女性の射殺事件が起きた。この女性はアメリカのジャクソン製薬会社のオーナー会長であった。狙撃に使われた弾丸はゴルゴが愛用しているもので、この事件には何らかの大きな裏があるのではないかと、CIAとフィンランドの国内治安警察は考えていた。

その頃、病院から退院してきたパコがガンマンとしての仕事をもらいにある会社にやってきた。雇い主はエンリケという。

CIAはカリブ海の沿岸諸国へ向かい、現地のジャクソン社を調べたところ、血液の確保のために、中米諸国の貧しい幼児等が誘拐され、強制的に採決され、その血液が先進国の製薬企業に売られぼろ儲けをしているという内部告発を受けた。そしてジャクソン社では、会長だけでなく社長まで狙撃された。

事の発端は、パコがある赤十字の社員ベロニカを射殺したことにあった。ベロニカは成人に対して献血運動をしていただけだった。成人からの献血はジャクソン社に対する妨害の一端と考えられていた。その父親はベロニカの死はジャクソン社の仕業と見ていたのだ。そして、最後はベロニカを手に賭けたパコを射殺することで幕を閉じた。

(解説)
「カリブの血だまり」の一幕である。前半は同業者とパコの台詞。同業者は逃げろというが、ガンマンとしてのプライドか、ゴルゴに戦いを挑む。後半は、ゲン担ぎではあるが、バーに飲みに来て、そのバーテンダーとかけ事をやって、コインの裏表を当てることで、そのお金にカネを払うか否かが決まる。それで、かけ事に勝ったから、ゴルゴとの勝負にも勝つだろうと思ったわけだ。

スポーツ選手にも好調なときはひげを生やしておくとか、日課として玄関を右足から出る等、ゲン担ぎをしている人は少なくない。だからといって、ゴルゴとの勝負に、コインの賭けごとに勝ったから、勝つと思うのはちょっとゲン担ぎにも何もなっていない。

ゲン担ぎは究極に準備をしたものが行うものだ。単に運の良さに賭けるモノとは違う。しかし、大した準備をせず、運だけに期待する経営者がいかに多いことか・・・。まさに人事を尽くさず、天命を待つタイプだ。アホだ。

[教訓]
〇ゲン担ぎと運に賭けるのとは異なる。ゲン担ぎの前に、まずは勝つために十分な準備が先だ。人事を尽くして、始めて天命を待てるのである。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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