「あ、あのビルから、この窓を見たんじゃスコープでのぞいても、それこそ“針の穴”だけ・・・それを、その中にいる人間を狙うなんて・・・」
「そんなことが考えられるものか!!」
「トリックだ!!何かトリックがあるんだ!!お、落ち着いてそれを考えるんだ!!」
(ストーリー)
マンディ・ワシントンというジャーナリストがいる。友人の大山を訪ねて東京へ来た。ワシントンはゴルゴの生い立ちを調査しようとしていた。そこに浮上したのが東研作という日本人であり、ゴルゴの本名ではないかという推理であった。
ワシントンは大山と東の親戚の家を訪ねたが、その帰りに刺客に殺されかけた。京都の東健作が育った家に行き、そこでかつての奉公人に会った。なんと研作は10歳のときに母と愛人のアメリカ人を射殺したという。次に研作をその後引き取って育てたという家に向かった。それを育てたのが陸軍中野学校の創設者の一人、伊藤忠政であった。そこで武術等、スパイに関する能力を叩きこまれた。
伊藤家において、研作と共にその機関で訓練を受けた者の話を聞いて、ゴルゴが東研作と同一人物であるという確信を強めた。しかしその帰りに大山は何者かに射殺された。ワシントンはゴルゴの仕業であると判断した。
しかしワシントンはあるものに連行され、ワシントンが以前書いた作品のために迷惑を蒙っているという。その者はゴルゴが東研作ではないと否定した。その人は伊藤忠政本人であった。ワシントンが連れ去られた場所で伊藤はゴルゴから射殺される。伊藤は武器密輸団のボスであった。東研作は既にCIAによって射殺されたと伊藤は語った。
(解説)
「日本人・東研作」の一幕である。ゴルゴにはまるでトリックがないというおちだが、冷静に考えてみる必要はある。但しゴルゴについてではない。
通常のビジネスで、奇跡的なことが起こることはしばしばある。運がいいと言ってしまえばそれっきりだが、トリックではないにしろ、なぜうまくいったのかと突き詰めて考える必要がある。運が良いだけならば再現性はない。ビジネスは再現性があるかないかである。なければそれはギャンブルでしかない。
[教訓]
〇再現性があるのがビジネス、再現性のないのがギャンブル。