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構造は戦略に従う、人選も戦略に従う

「私の知っている者で一人、これと思うものがいることはいるのだが・・・しかし、この男どうも、この任務にはむかん!」
「呼んでくれ・・・向き、不向きは俺が決める。」

(ストーリー)
北ベトナム国境にバリゲの僧院があって、この難攻不落の要塞にアメリカのグリーンベレーが挑むが、進入すらできずにいた。ソ連軍事情報部GRUに、アメリカのクレティス・リッチモンド少佐が捕らわれている。4回の作戦が失敗したため、最後にゴルゴに依頼することになった。

バリゲ僧院へは、パラシュート・セーリングでゴルゴが空中から降下する。そしてそれをジープで引っ張るのが、ビッグ・ジョーというあだ名の兵士だった。「ジープの事ならまかせておけ!空を飛んででもお前さんを飛ばして見せるさ!」と頼もしい男であった。

ゴルゴを飛ばすために、ジープは崖から落下した。ジョーは間一髪脱出する。

僧院へ潜入したが、既にリッチモンド少佐は死んでいた。「死体のためのペガサス計画」にすぎなかった。ゴルゴは死体を置き去りにして僧院のトラックを使って、逃亡した。

(解説)
「ペガサス計画」の一幕である。剣の峰のような尾根をジープで暗闇の中を無灯火で突っ走る。危険を顧みないジープ乗りが必要だった。単にうまいだけのジープ乗りではダメなのだ、いざという時には命を投げ出すくらいの覚悟のある奴でないと向かない。

余りにも荒くれ者だったから、上司は不向きだと言ったが、この作戦の成否を理解しているのはゴルゴである。だから、それにふさわしい人選もゴルゴにしかできない。得てして、人選というのは無難な路線になってしまう。向きか不向きかは作戦による。実績なんて言うのも二の次だ。それがわかる奴が、これからの世界を自由にできる。

[教訓]
〇構造は戦略に従う、そして人選は作戦に従う。
〇優秀だからと言ってどんな任務もこなせるとは限らない。何に優秀かが問題だ。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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