「私が、シオンに切手を買ってやる・・・するとシオンが票を集めてくる!」
「12歳のシオンに票固めができるわけがないじゃないの!?・・・」
「まあ見てろ!」
(ストーリー)
子供シオンは切手の収集家である。父親は、ノースカロライナ州知事選に立候補したリチャード・パイン。その祖父も含め、一族は皆政治家一家であった。父親はシオンに高級切手、ツェッペリン切手を購入してあげた。
パインはツェッペリン切手でジュニア切手コンテストに出場。少年部門でシオンが優勝した。優勝者の一言で壇上に立ち、パパが助けてくれたおかげとして、知事選挙に出る父親の宣伝もした。そして週末に家族でコテージに行く約束をした。
選挙の対抗馬の陣営が、コテージに向かうパイン一家が乗る車に時限爆弾を仕掛けた。コテージに向かう途中で車が爆発。その事故で生き残ったのはシオン一人であった。新聞社には犯行声明が送られてきて、アラブの過激派であるという。しかしシオンは対抗馬のマンソンがやったことだと思っていた。
(解説)
「アクロバティックス(前編)」の一幕である。知事選に立候補した父親も切手好き、そしてその子供も切手好き。結構父親と同じ趣味を持つ子も少なくない。スポーツの応援チームもだいたい似通ってくる。小さなうちからテレビを見せられればそうなる。
上記は父親と母親の台詞。父親は切手をネタに票を集めると言い、母親はそんなことができるわけがないという。しかし、子供は父親の背中を見て育つもの。壇上に立って、大衆相手に父親の宣伝をして見せた。これでどれだけ票が集まるかはさておき、いい印象を持ったひともいるだろう。選挙も認知が必要である。
さて、子供は勝手に育つというが、実は部下も同じである。というか勝手に育たない部下は使えないと言って良かろう。聞いてきたら教えてやるぐらいでいいと思う。優秀な人材は上司や先輩のやり方を盗みとって、やるものだ。これができない人材、つまり1から10まで手順を示して、その通りやらせているようでは上司も無駄な時間を使う。いわゆる創造性もない部下である。
背中を見て勝手に育つ部下。野心がありすぎて飛び出してしまう人もいるがそれくらいの人材でなければ、会社のためにはならない。
[教訓]
〇上司や先輩のやり方を勝手に盗んで自分流に応用する人材でなければ、育たない。