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仕事にも魂の叫びを

「お前の記事には人間の真実の姿、魂の叫びってもんが書き込まれていねえんだ!」

(ストーリー)
新聞記者の麻生が沖縄独立計画を探った。菱井グループの松方は沖縄は、東南アジアに近いため、製造業でも投資に値すると説いた。そこに、自衛隊の伊波がおり、麻生は挨拶をしたが、その場から退散していった。麻生は那覇の航空自営隊基地を取材した。仲間から信頼されている伊波が反乱を起こせばついてくるものは大勢いるだろうと思った。

ある料亭で、伊波たちが話をしていた。沖縄では努力をする姿勢が足りないからダメという風に思われているが、県民の能力が低いためではなく、本土では1ドル360円とし、沖縄では1ドル120円に設定した。日本本土を円安にすれば日本製品が国際競争力を持ち、共産主義から日本を守れる。アメリカは中国やソ連の軍事力を抑えるために沖縄に基地を建設しようとし、その労働力を安くて上質な沖縄に求めた。さらに1ドル120円とすると、本土と比べて超円高となるから、沖縄の産業は潰れ、その失業者が基地建設に流れていった。

沖縄独立計画は日本の総理官邸にも届いてきた。実際にアジアで沖縄を攻め落とせる国などないという、それだけ沖縄の軍事力は群を抜いている(今は中国の方が軍事力が強大である)。沖縄米軍は太平洋からインド洋までの米軍基地を支援するため、燃料も設備も大量に備蓄されている。

日本もアメリカもこの事態に対処できるのはゴルゴだけだと思って、依頼したが別の者が依頼していた。ゴルゴの攻めが早く、反乱軍は囲まれる。伊波は被害を出したくないと、計画を断念。そして伊波はゴルゴに戦いを挑み、切腹。また菱井グループの松方も射殺された。

(解説)
「沖縄シンドローム」の一幕である。沖縄取材に行った麻生に編集長は冷たく当たった。その時の台詞だ。

これは記事だけにはとどまらない。ビジネスにも言える。世の中の大半のビジネスが「お前のビジネスには人間の真実の姿、魂の叫びってもんがねえんだ!」と言い切ってしまえる。売上が上がればいい、利益が上がればいい、儲かればいい、全てが安っぽく聞こえる。人間の姿というのは、そこで働く人たちが、楽しそうに働いている、あるいは自分の実現したいことをその場で叶えられるというものではないか。経営陣たちが、ウハウハしたいとか、自己マンの世界ではいけない。その自己マンに従業員を付き合わせてはいけない。そこに真実な人間の姿なんてない。人形かロボットのようなものだ。会社には人間が働いていなきゃいけない。そういった職場を提供できるかが、慕われるリーダーになるかどうかのポイントである。あなたについて行きます。そう思われなきゃリーダーじゃない。そこにこそ人間の居場所がある。給料払った、その分働け、という姿勢では、誰もついて来ない。あなたの魂が叫んでいれば、その叫びに共感するだろう。でもあなたの魂がただ儲けたいだけでは、そのビジネスに対する共感はしてくれない。

金だけの付き合いになるのであれば、どれだけ給料がもらえるか、労力に対してものすごく給料がもらえるか、といった判断基準になる。魂の叫びに惹かれれば、お金も大切だが、それ以上のものに喜びを感じる。そういう人たちの集団でありたいものだ。

[教訓]
〇あなたの職場には人間が働いているか、ロボットや人形ではないかを自問自答せよ。
〇あなたは魂の叫びで、スタッフを引き付けているか。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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