「な、なんだ!?玉の飛んでくる角度から言って俺たちは見えねえはずなのに、奴はでたらめに撃ってやがるのか!?なんのつもりだこりゃあ!?・・・」
「そ、そうか!!奴は着弾の偏差を修正してやがるんだ!!ああして、奴は一弾ごとに手作り拳銃がそれぞれ持っている癖ってやつを探り、着弾の的を絞ってやがるんだ!!」
(ストーリー)
ゴルゴはフィリピンのオーハラ神父と修道尼に呼ばれ、修道尼の依頼で、両親の仇である宣教師を殺害することになった。日本軍がフィリピンに残した金塊を奪うためにあるゲリラがその修道尼の両親を殺したという。そのゲリラのドンを殺すというのが依頼であった。
ゴルゴはその組織のもとへ行くためにミンダナオ島を訪れた。すると早速組織からのお出迎えがあった。その組織のメンバーは、ゴルゴを日本警察が送り込んできた密造拳銃現地調査団とみていた。しばらく捕らわれの身にあったが、反撃に出る。
最後、ゴルゴがたどり着いたのはオーハラ神父のところであった。実は依頼したオーハラ神父が、ゴルゴの標的で、自らの罪を償うためにゴルゴに自ら殺された。依頼を受けるときにゴルゴは既にそのことを知っていた。
(解説)
「聖者からの依頼」の一幕である。最初から、オーハラ神父が標的と分かっていれば、そのまま殺せばいいのにというのはど素人的考え方で、依頼人の意図は、組織のドンのときに殺されることなのである。そのため、最後、ゴルゴがオーハラ神父のところに来たときに、オーハラ神父は組織のドンの格好をしてゴルゴの前に現れた。
上記台詞は、組織に一度つかまり、脱走するにあたって、組織のメンバーの一網打尽にするときにメンバーが入った小屋にさらし粉のドラム缶を、小屋の外から狙撃。しかしその密造拳銃の精度は悪いために、どれくらいずれているのかをゴルゴが確かめながら撃っていた。最後には大爆発を起こした。
ビジネスにおいても計画通りにいくことはない。そこで少しずつ目標に試行錯誤をしながら、近づけていく。それはゴルゴのやっているような、ずれを修正する行動に似ている。成功もブラックボックスの中にあって、肉眼で確認できない。最初、事業は手作りなんだから、思い通りにまっすぐ、最短距離で、しかも一回で行くはずがない。試行錯誤が全てである。
[教訓]
〇手作り事業を少しずつ目標に近づけていけばよい、何度も何度も試しながら。成功させるには試行錯誤が重要なのだ。