「バルデマールも、インゲボアも、惜しい男だったぜ・・・」
「口数が少なければでしょう、ボス・・・?」
「ああ。俺は昔から口数の多い奴は嫌いだ。口数の多い奴は俺のやり方に必ずたてを突きやがるからな!」
(ストーリー)
ベルイマンが誤って女性を殺してしまった。しかし出頭時に心臓発作を起こして死んだ。と思ったら、ビヨルン博士の人工心臓手術によって、生き返った。
ベルイマンは一度死んでいるために、生存中の罪は問えない。しかも今は死亡扱いのため、殺人が好き放題だった。
警察はベルイマンの殺害をゴルゴに依頼した。条件は、他殺という証拠を残さないということだった。その理由は、検視で銃弾が出てきたら医学界が反発するからという。ゴルゴは依頼者に、人工心臓を移植した患者たちのリハビリテーション・スケジュールを数例、機能回復に要する日数と運動方法、脈拍、呼吸等の数値データを要求した。
ある日、ベルイマンは部下と共に狩りに出かけていた。ゴルゴは犬を射殺、部下を射殺し、ベルイマンは弾を撃つだけで直接狙わなかった。逃げるときに、人工心臓の許容量を超え、故障し、息絶えた。
(解説)
「心臓のない男」の一幕である。マフィアのボスベルイマンは、死者となったために、死者を罰することのできない法律に守られ、好き放題やっていた。死亡宣告が出た後で、人工心臓を手術する時間があり、尚且つスーパー名医にお金を払えるなどの好条件があったと思われる。
さて、ベルイマンは部下と話していたのが上記台詞だが。ベルイマンという憎らしい男が言う言葉も的を得ている。口数が多い人間には、手数が少ない人間が多い。これがいいとか悪いとかではなく、そういう傾向にある。口数が多い人間は、人のあら捜しや文句を言うのが趣味なようだ。それでいて、自分ではまるで行動に移さない。いわゆる口だけという奴である。口が達者だから始末が悪い。
ビジネスにおいては何でもバランスだ。無口で手が早い奴もいるが、尊ばれるのは、それなりに口も達者だが、自分でも動く時は動く。あるいは口下手だが、手を動かしたらすごい。何でもバランスだ。
[教訓]
〇口数と手数は反比例する。ビジネスはバランスだ、どちらもそれなりが良い。