「フリーマンは心霊兵器になる訓練の過程で、精神に異常をきたした・・・上層部はその利用法を変更し、ディスインフォメーションに利用したのだ。つまり、奴が心霊兵器であるという幻をCIA側に抱かせるという情報錯乱だ!」
(ストーリー)
NATO最前線の西ドイツミサイル基地において、立て続けに兵士が異常をきたし、ミサイルの発射レバーを引こうとする者が現れた。
CIA西ドイツ支部にあるジャーナリストを消す依頼が情報部から届き、接触。そのジャーナリストはソ連が心霊兵器を開発していると話す。その話を聞いた後で、ジャーナリストはCIAに射殺された。
担当兵士がミサイルの発射レバーを引こうとするのは、ソ連の心霊兵器ではないかとCIAのテッドは疑った。そこで、超能力者フリーマンを射殺しようとして、狙撃者セバスチャン・カーに依頼する者の、狙撃前に指が震えて狙撃失敗。カーは心霊兵器に間違いないと言った。しかしCIAジェスの同僚は、カーはアル中だという。
ヴェネチカは、KGBの要請した催眠術師であり、時間が立ち、何かの合図をきっかけに効果が表れる時間差催眠術であるという。むしろジェスはミサイルの発射レバーを引こうとする事件はヴェネチカの仕業ではないかと睨んだ。ただ、いずれにしろフリーマンは狙撃するという。CIAはゴルゴに狙撃を依頼した。
ジェスはテッドに、自分派ヴェネチカの催眠術を受けている可能性があるから、異常になったら殺してくれと依頼した。フリーマンの癖を使って、テラスに出させて射殺。心霊兵器ではなかったことが判明した。
むしと心霊兵器であるという幻をCIAに抱かせるための、情報錯乱であるとわかった。ジェスはヴェネチカの催眠術の効果が表れ、CIAの支部長を撃とうとする前に同僚のテッドが射殺した。
(解説)
「心霊兵器」の一幕である。KGBの局長が「廃物利用計画」と言っていたが、これはフリーマンが心霊兵器として活用できなくなったため、別の目的で使おうということになった。それはCIAに対して心霊兵器があると恐れさせるというものであった。
プロジェクトが失敗するなんてことはよくある。それを失敗のまま放置していてはもったいない。失敗は成功の母とも言うが、失敗したプロジェクトで生まれたものを別の目的に有効に活用できる場合もある。思えば失敗だった廃物を別の目的に変えた例は、ポストイットが上げられる。強力な接着剤を開発していたら、結果として「良くくっつくけれど、簡単に剥がれてしまう」接着剤になったという話だ。
それ故、失敗作だからと言って、そのまま放っておくのではなく、誰かに相談して、他の物に使えないかを尋ねてみる価値はある。
[教訓]
〇失敗作を別のものに使ってみよう。その方が何か成功するための商品になるかもしれない。