「ここにいたって救助隊はやってこないぞ・・・北へ向かって小山を一つ越せば集落がある・・・自分の足を使った方が温かい風呂に早くありつけるってもんだ・・・」
(ストーリー)
スイスの国境沿いに山小屋があった。その山小屋に5人が待機していた。それはそれぞれの理由で国境を越えて、スイスからイタリアに脱出するために、(国境の)跳ばせ屋ボルマンを待っていたのだ。
一人はジュネーブ屈指の富豪の娘シンシア、その婚約者であってアメリカ人のフランク、ソ連の暗殺者ニコライ・ザーコフ、後2名は強盗犯クレメンティとマーティ。その5人のいる山小屋にゴルゴもやってきて一晩止まっていった。
翌朝、5人はボルマンを待った。ボルマンは彼らのために偽造のパスポートまで用意していた。しかしお金を前金でもたった途端に、ボルマンとその一味は女性を除き、殺そうとした。そのボルマンとその一味をゴルゴが狙撃した。
(解説)
「国境線の5人」の一幕である。山小屋にいた5人はそれぞれ傷を負っていた。ゴルゴが来た時に、全員が、追手の殺し屋かと思っていたくらいだ。実際、ゴルゴのターゲットは他にいたのだが。また、当然、ゴルゴは現場を事前に見ておく、狙撃前に狙撃現場の山小屋に止まって様子を見たということだ。
さて、ソ連の暗殺者に向かって、アメリカ人が言ったのが上記台詞だが、まともな人に対してはその通りなのだが、言われたソ連人もまた、まともに国境を越えられない理由があった。そして山小屋にいる理由が、同じであったという。
まともにビジネスをしようという場合には、自力ですべて行うくらいでないと上手くはいかない。誰かに助けてもらおう、ラッキーパンチを待っていてはいつまでたっても儲からない。それこそ「自分の足を使った方が温かい風呂に早くありつける」というのは、ビジネスにおける真実であると言える。とにかく何でも自分でやってみろということだ。
[教訓]
〇ビジネスにおいては自分で歩けば、それだけ目的地に早く着く。誰かにタクシーに乗せてってもらうことは考えるな。