世界の歴史を題材とした起業家応援メディア

障子に目あり、ふすまに耳あり、情報保護はしっかりと

「おい、ブーンの送還が決まったぞ!別の基地から送り出すそうだ!我々も引き上げて来いってよ!」
「ふ!やっと解放されるのか!」
「ああ!ご苦労さん!」
「か、隠しマイクだ!!」
「なんだって!?」
「いったい誰が!?なんのために!?」
「くそーっ!!こんな間抜けな話、部長にゃ報告できねえぞ!!」

(ストーリー)
ベトナム戦争時のアメリカの脱走兵であるウィリアム・ブーンがオーストラリアで生存していた。オーストラリアがブーンを捕え、アメリカが受け継いだ。CIAはブーンに、フィルムを要求した。

ゴルゴがベトナムの高官から、ブーンの殺害とフィルムの焼却を依頼された。1965年のアメリカ海兵隊によるソンミ村事件で、700人以上の村人がベトコンとされて殺戮された。アメリカ軍は毒ガスを使って、その後射殺に見せかけたという。ブーンはその様子を収めたフィルムを持って脱走した。

アメリカはブーンをスパイ容疑で逮捕。アメリカへ護送しようとした。海兵隊はゴルゴがブーンの殺害依頼を受けたと知り、警戒を強める。

ゴルゴはブーンが頭部の手術を担当した医者の所へ行き、話を聞く。飛行場でブーンを機内へ連れ込もうとしたその時、ブーンの頭部右半分をゴルゴに強力な弾丸で打ち砕かれた。

超マイクロフィルムは手術時に頭部に埋め込まれたという。フィルムもろともブーンを殺害した。

(解説)
「20年目の毒」の一幕である。CIAが油断したのか、ブーンの護送の話を車の中で名前を出して話していた。その車にはゴルゴが隠しマイクを仕掛けていた。

通常、ビジネスで機密事項を扱っていると、会社の名前についても直接出さずにA社、B社と言ったり、プロジェクト名も素人には想像がつかない単語を使う。隠語を使ってもゴルゴなら調査するのであろうが、何と不用心なと思う。

我々でも、仕事の話を帰りのタクシー渡河地下鉄とか、あるいは会社のエレベーター内で話すことはあるが、いくら相手はわからないと言っても、どこの誰が聞いているかはわからないから、徹底的に誰にもわからないように注意しなければならない。

[教訓]
〇プロジェクト名、会社名は原則、直接名前を出すな。仲間同士で通用する名称にせよ。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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