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勝てるかどうかは戦い方次第

「わかった、君との契約はこれまでだ!所詮君は企業弁護士、刑事事件を扱うには荷が重すぎるようだ!」
「か、会長、あ、あなたはこの裁判に勝てる、と?」
「ハーバードのロースクールを出た典型的な東部のエリート弁護士では想像もできんだろうが、ここ南部では黒人を相手にした裁判の戦い方があるのだ!もっとも莫大な金が必要だがな・・・さあ、出て行くのだ!もう君に用はない!事務所ごとこの街を立ち去るが良い!」

(ストーリー)
ミシシッピでレイプ殺人が起きた。世界的な清涼飲料メーカーであるキングリッチ社の子息レイモンドが秘書相手に起こした事件だった。会社弁護士が、裁判に勝つ可能性は甚だ少ないといったものだから、社長から解雇され、新しい弁護士を雇った。あだ名をスコーピオンと言った。

今度の弁護士は、レイモンドが女を殺したかどうかを本人に聞かなかった。弁護士は興味がないと語った。キングリッチは、無罪さえ勝ち取れば問題は解決という。陪審員のリストも手に入れ、買収もした。

レイモンドが勾留されているとき、ゴルゴも警官に対する暴行容疑で勾留されていた。実はレイモンドがレイプ殺人を犯したかどうかを調査してのことだ。

ゴルゴはその後、警官が酔っ払っていたという不祥事もあり、警官がゴルゴが犯人であるという証言は認められないため裁判長権限で審理を中止した。

レイモンドについては陪審員のために無罪の評決が下された。キングリッチは親子で教会に向かった。レイモンドに殺された秘書の父親がゴルゴに、レイモンドが有罪であったら殺害してほしいという依頼をした。それでゴルゴはわざわざ勾留されて、レイモンドを調査していたのだ。テレビが報道される中、親子は十字架に頭を垂れた。そして、息子が立ち上がった瞬間に、ゴルゴが息子を射殺した。

(解説)
「13番目の陪審員」の一幕である。息子がレイプ殺人を犯して、企業イメージが悪くなるため、何が何でも裁判には勝たなければならない。しかし企業弁護士は刑事事件には弱い。まさに餅は餅屋である。事務所ごと出て行け、とはパワハラ以外の何物でもない。

戦い方次第ではどんな戦いにも勝てる。極端な話、黒を白とひっくりかえせるくらいの方法はある。また、そのように思って、仕事をしなければならない。最初から、ダメだとあきらめてしまっては、思考停止してしまう。

時には陪審員買収しても、アンフェアではあるが、勝てばいいという考え方もある。まずは勝てるチームを作ること、そして勝つための戦略を考えることである。

[教訓]
〇勝てるチームを組成せよ。
〇勝つための戦略を考えよ。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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