世界の歴史を題材とした起業家応援メディア

名誉と金銭は同時に手に入れることができない。どちらか選べば手に入れられる。

「彼は、仕事は自分で選ぶというのがモットーのはずです・・・」
「これまでのようにカネで彼を縛り付けようとしても失敗するのは目に見えています!」
「彼は思想も、信条も、個人的感情も・・・一切持っていない男ですよ!?」
「彼を・・・ゴルゴ13を・・・脅迫するのです!!」

(ストーリー)
自衛隊は、ゴルゴと専属契約を締結しようとしていた。そしてその方法は脅迫という。帝国ロシア陸軍にアレクセイ・スメルジャコフという男がいて、1917年にロシア革命が起こると、日本へ亡命してきた。そして日本政府は、スパイや狙撃者としてアレクセイを利用した。

しかし、アレクセイに二重スパイの疑いがかかり、小柳美沙を妻とさせ、アレクセイを監視させた。第二次世界大戦終了後、家族そろって姿を消すが、1956年日ソの国交が回復すると、ナホトカへ向かったのが確認された。そして二人の子がゴルゴではないかというのだ。出生の秘密がわかれば弱みも明らかになる。実はスメルジャコフも1か月くらい右半身が麻痺する奇病を持っており、ゴルゴは遺伝ではないかと推測した。

自衛隊幕僚長特別調査局の3人が、アレクセイ一家の消息を調査することになった。まず一人目(能代三尉)がウクライナのオデッサに住んできたアレクセイの兄のところに向かって、子供の話をしていた。兄は聖書を読み聞かせると、その子供はゴルゴダの丘でイエスが処刑されるところでほほ笑んだという。具体的な話を進めるうちに、兄と調査局の人間が射殺された。二人目(本島三尉)はカザフへ向かった。スメルジャコフの葬儀に参加した人からの情報では、彼の子供は筋肉質で東洋人のようだった。墓からスメルジャコフの遺骨を取り出そうとすると、もはや墓はなかったが、その場で射殺された。そして三人目(渡辺三尉)は帰国後、自衛隊で調査の報告をしている最中に射殺された。その後、宮内三尉は小柳美沙を連行したが、護送中の飛行機から飛び降り、しかも飛行機のパイロットは何者かに射撃され爆破。また、実は死んだと思われたアレクセイは生きていて、自衛隊の手から逃亡。車で逃走中、持病が発病し、首都高から落下。

但し、この事件には裏があり、数日前、ウラン・チョムスキーというKGBのスパイができ体で発見され、KGBの暗殺リストに、上記4名は含まれていた。さらに自衛隊の岩淵二佐はソ連のスパイであり、スメルジャコフの息子がゴルゴであることにしておいた方が、自分の活動に都合がよかったというものであった。岩淵二佐はスメルジャコフの息子が父親に殺され、死んでいたことはすでに知っていた。最後に、岩淵二佐はゴルゴに射殺された。

(解説)
「おろしや間諜伝説」の一幕である。ゴルゴはどこかに所属するということを嫌う、永遠のフリーランサーである。ゴルゴに仕事をお願いするためには法外なお金がかかるが、カネを払えば動いてくれるというものでもない。かといいつつ、思想・信条・個人的感情もない。だからといって、脅迫もゴルゴには効かないであろう。

普通の人間であれば、カネでなびく人が多い、しかし金よりも自分のモットーという人は最近少しずつ増えてきているのではないか。何よりも、思想、信条、個人的感情で動く人も増えてきている。あと、普通の人間であれば、快楽と恐怖を与えれば、絶対に思い通りに動く。

まあ、そのような裏技はともかく、会社がどのような方向性にあるかによって、求める人材は変わる。カネだけを求めに来ている人材もいるし、別にそれはそれでいいと思う。それならそれで会社が金だけを求める人材に来てほしいならマッチしていていい。でも、カネだけの人間は、カネが安ければすぐにどこかに行ってしまうし、会社としてもある程度高い報酬を払うとなると、それだけ要求レベルが上がる。コスパの悪い人材であれば、それほどお金を払いたくなくなる。カネだけの関係になると、かなり殺伐した関係になってしまう。全てが金でしか人を見なくなる。

はっきり言おう、コスパだけで選ぶのであれば、もう東南アジアの人材には敵わない。だから、この会社の理念に惹かれてきてくれる人材でないと、いらない、というどちらかというと定性的に人材を選ぶことになる。つまりどういう社会にしたいか、それを叶えるメンバーになりたい、つまりどのような社会貢献をしたいか、というマクロな視点で、会社を選ぶ人が増えてくる。それにこたえられない会社には人は集まってこないようになる。

[教訓]
〇金よりも、どういう社会にしたいか、どのような社会貢献がここにいるとできるか、という視点で会社を選ぶ人材が増えてくる。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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