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アクシデントさえ計画にいれておけ

「く、くそっ、奴は最初っから潜水服を使用する気などなかったんだ!おれを、俺を利用したんだ!!くそーっ、そうだったんだ!!俺の動きを読み、スタインに逮捕させたのも計算づくだったんだ!お・・・俺に潜水して鑑に近づけさせるために・・・ジム・マッキンレーの注意を海に向けさせ・・・その間に奴はエンジン音のしない”タコ”で空から近づいた・・・つ、つまり俺は・・・”囮”だったわけか!!・・・」

(ストーリー)
NATOの合同演習で、イギリス海軍所属の戦艦ヨークシャー号で部下の反乱がおきた。そして艦長が館内放送で、指揮権がジム・マッキンレー二等水兵に移ったことを伝えた。

ジムら反乱者たちは、NATO軍全兵士の待遇改善と反乱者全員の無罪の確約を行えという要求であった。そして将校を1時間に一人射殺するとしている。

ゴルゴは5時間以内にジムや反乱軍の射殺を依頼された。そのとき、その助手にロンドン警視庁のジョージ・グレンジャーとその部下を連れていくように言われたが、ゴルゴは断った。グレンジャーはこれをアングロ・サクソンに対する侮辱と受け取り、単独で首謀者の始末に乗り出した。

グレンジャーは先ずゴルゴを警視庁に別件逮捕して足止めさせた。しかしゴルゴは時間を確認して、牢屋から脱出。グレンジャーは潜水して、ヨークシャー号に接近したが、ジムに動きを読まれていた。グレンジャーはジムら反乱者に射殺された。その隙を狙って、ゴルゴはハンググライダーでヨークシャー号に接近し、ジムら反乱者を射殺。アクシデントも利用して、時間内に仕事をやり遂げた。

(解説)
「戦艦ヨークシャーの反乱」の一幕である。元々、グレンジャーを不要といったときに、グレンジャーが独自に行動してくると踏み、わざわざ潜水服を購入するそぶりを見せ(盗聴させ)、そちらに敵の目が向くように仕向けた。おそらくグレンジャーのアクシデントがなくとも、1時間に一人将校を射殺するからには、ジムや反乱兵が甲板に出てくることを予想したから、海からでも空からでも侵入したとは思われる。

常に、プランA、プランBを用意するだけでなく、アクシデントすらも計画の中に織り込み、成功への道筋を描くことが求められていると言えよう。どのようなアクシデントが起きるかを予想できるだけでも、相当な経験を必要とする。

[教訓]
〇アクシデントも計画に織り込め。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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