「命は天にあり、殺されれば、それまでのことだ。」
(解説)
徳川幕府という当時の権力に立ち向かっているわけだから、命の危険はある。しかし龍馬は日本国の事を思って、立ち向かわざるを得ないと考えた。
一般民衆にとってみれば、日々の生活の方が大事だし、将来の生活よりも今の安定の方を重んじる。だから日本において改革は進まないし、世間の賛同は得られない。いつの時代でも変わらない図式だ。国民も改革を先延ばしにしている。
世の中の改革者は、既得権者からは恨みを買う。しかし既得権者に無言で追随する国民も正直問題でしかない。何で既得権者に忖度してるんだ。だから改革者は、「自分の命は天に握られていて、殺されれば、それだけの人間だったということだ」と達観している。ここまで達観していると強い。
この龍馬の台詞を起業家に当てはめれば「自分の事業は天に握られていて、潰されればそれだけの事業だったということだ」と達観すべきであろう。天に逆らっても、時流に抗っても、沖合に流された漂流者と変わらない。じたばたしたら体力を失う。ここはライフセイバーが助けてくれるまで体力を温存した方が、生き残るチャンスは高くなる。
[教訓]
〇起業家はじたばたするな。達観せよ。