「およそ主人たるもの、1年使ひ見て、役に立たぬときは暇を遣はし、家来としては、三年勤めて悪ししと知らば、暇をとること、法なり。」
(解説)
会社は従業員を1年雇ってみて、使えないと思ったらやめさせ、従業員は3年会社に勤めて、こりゃダメだと思ったら、転職するのが良い。
1年と3年の違いというのが面白い。リーダーは人を見慣れ、使い慣れているから、1年たって育たない人材は、企業にとって良い人材とはならないということがわかるに違いない。それに引き換え従業員側は会社が自分に合うか合わないか、数か月でわかってしまう人、あるいはそんな企業もなくはないが、見切りをつけるには3年くらいはかかるだろう。それは役員との企業内の情報量の差である。早く結果を出すことを求められる経営者と、それほど急いで結果を出す必要がない従業員との差もある。
ほとんどが飽きっぽいだけだが、見切りの速いスタッフは、その中には経営者としてのセンスを持っている者もいるかもしれない。繰り返す。ほとんどが飽きっぽいだけだけどね。
[教訓]
〇リーダーはスタッフを1年辛抱して使え、スタッフは3年辛抱して会社に残れ。そうしないと物事の本質は見えてこない。