聖書に以下の事を学ぶ。
「贈り物をすれば人の前途は開け
偉い人の前に彼を導く(18-16)。」
ギブアンドテイクという考え方がある。まずはフロントエンドの商品を無料で提供して(ギブ)、お客様の信頼を勝ち得た段階でバックエンドの高額商品を販売する(テイク)。化粧品の無料の試供品、お試し期間、飲食店のクーポン券も一種の贈り物だ。
一度サービスを利用して、そのサービスの質と対価が望み通りであれば、お客様になってくれる。つまりビジネスとしては、前途が開けることになる。
フリーランスのなり立て、独立したてで大して稼いでいないときには、人はそれだけのレベルだとしか思ってくれない。大きく稼いでいる人は、尊敬もされるから、色々な人が集まってくる。お金と人が集まってくれば、それなりのレベルの人だと判断されて、世間的に偉い人と会うことも可能になる。
どこの馬の骨だかわからない状態では、偉い人は会ってもくれない。偉い人は我々一般人と違って、時間単価が高いのだ。大した人間に会っていない時間があれば、その時間がまるで無駄になる。そのため、偉い人に会いたければ、会社を大きくして、自分が偉くなって、対等に近い状態になった時に会いに行けばよい。相手がメリットを感じてくれれば、それ相応のメリットをこちらにも与えてくれる。
こちらが会うにふさわしくない状態で、運良く会えたとしても顔を合わせただけで終わってしまい、その次がない。
「成功する人は忍耐する人。
背きを赦すことは人に輝きを添える(19-11)。」
我慢をすれば成功するとか、努力や勤勉で成功するほど、世間は平等にはできていない。残念ながら、我慢しても、努力や勤勉であっても、まるで成功に達しない人もいる。ただ言えることは、我慢、努力、勤勉の結果、人より成功の確率が高くなりそうだということだけだ。
証券投資、不動産投資、ビジネス、全てにおいて、どれだけその分野で生き残れるか、活躍できるかは二の次。生き残りさえすれば、どこかでチャンスを得られる。仮に不動産が下落トレンドにあったとしても、永遠なる下落トレンドではなく、どこかで上昇トレンドに乗ることができる。そのトレンド周期は数年かもしれないし、数十年かもしれない。途中であきらめたら、上昇トレンドに乗ることはできない。
ビジネスも同じ。生き残りさえすれば、必ずどこかでラッキーパンチを打てることがある。世の中の成功者は、そのラッキーパンチをどこかで打ち込めた人であって、そのためには、継続的にそのビジネスをやり続けることのできた人。だから成功する人は忍耐する人なのだ。
もう一つ、成功者に共通して言えることは、少なからず他人を頼りにしている。しかし残念なことに、他人は失敗することがある。もちろん自分自身にもあるのだが、そういった失敗を失敗者の責任にはしない。それでは組織が成り立たない。場合によってはちょっとした裏切りに遭うかもしれない。一度の裏切りならば、許してあげた方がいい。そうすれば裏切った人の行動は次の二つに分かれる。こいつはもう一度騙せるな、と思われるか、悪いことをしてしまったから、この人のために頑張って、失点を取り返そうとするか。
いずれにしても一度裏切っているわけだから、監視はしておかなければならない、肝心かなめのところは必ず自分でやることにすれば、大損は避けられる。二度の裏切りをすれば、なめられているということだから、そのときは容赦しなくてよい。但し、この人のために頑張ろうと思ってもらえれば、より仕事を任せられる信頼できる人になることは間違いがない。
[教訓]
〇ビジネスはギブアンドテイクを心得よ。最初のうちはギブギブギブを覚悟せよ。
〇我慢や努力は成功に結び付くとは限らない。ひたすら忍耐せよ。