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スタッフのモチベーションがビジネスの成功を決める。どうやって高めたらいい?

宮本武蔵に学ぶ、

「景気を見るというのは、大勢の戦いにあっては、敵の意気が盛んか、あるいは衰えているかを知り、相手の人数のことを知り、その場の状況に応じて、敵の状態を見て、こちらの人数をどう動かし、この兵法を使うことによって、確実に勝てるというところを飲み込み、先の状況を見通して戦うことを言う。」

「物事の景気ということは、自分の知力さえ優れていれば、必ず見えるものである。兵法を自由にこなせれば敵の内を良く推し量って勝ちをしめる手段を多く見出すことができる。十分に工夫すべき。」

(解説)

景気とは、経済の景気にも相通ずる。戦のときには、味方の軍勢と敵の軍勢のどちらがモチベーションが高いか、人数の多さももちろんだが、士気が高い100人の兵士の方が、士気の低い1,000人の兵士集団をはるかに凌駕する。昔の戦では単なる数合わせも多かったこともあるだろう。さすがに、訓練された100人と1,000人の兵士の激突であれば、熟練した兵士が多い方が有利に決まっている。但し、1,000人が万全なコンディションだったらと言う条件付きだ。

勢いとはモチベーションの高さである。プロ野球のペナントレースでも優勝争いしているチームとそうでないチームの間には、モチベーションに大いに違いがあり、優勝が決まるまで中々負けなかったりもする。

組織の場合、どうやってモチベーションを高めていくかが問題で、これが高い状況であれば、どんな戦いにも負けることはない。もちろん競合他社よりも高くなければならないが。これもまた、「勝負は鞘の中にある」という一つの形なのだろう。

この景気の見分け方については、競合他社と対峙すれば否が応でも気づかされる。店同士の争いであれば、顧客の流れがまさに景気に当たる。他店のお客の多さに圧倒され、もう駄目だと思うか、なにくそと思える組織かで、今後は決まってくる。

少なからず店主自体がなにくそと思わなければいけないし、なぜこの景気の違いが出たのかを敵情視察してきて掴んで来るべきだ。単なる割引クーポンということが多かったりはするが、それで他店スタッフのモチベーションも高いかどうかを見てくると良い。慌てふためいて大変そうであれば、勝機はある。スタッフのモチベーションが顧客の入りと比例していない場合には、どこかでぼろが出てくるものだ。

[教訓]

〇自社スタッフのモチベーションが他社スタッフのモチベーションと比較して勝っているか。

〇競合他社のお客の入りの原因を探れ。

〇お客の入りとスタッフのモチベーションが一致していないような場合は早期に瓦解する。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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