聖書に以下の事を学ぶ。
「未熟な者は何事も信じ込む。
熟慮ある人は行く道を見分けようとする(14-15)。」
信じるものは救われるとは、信じる対象が何かによる。考える力のない者は、どんな人の言うことも鵜呑みにしてしまう。たとえそれが詐欺師のいうことであってもだ。若いから未熟とは言えない、判断能力を失っている、あるいは、寂しがり屋の老人がオレオレ詐欺のようなものに騙されてしまうのは、まさに未熟な者といえる。よく考える能力のある人は、その相手の話を信じて、契約するかどうかまで考えられる人だ。
自称経営者に、人の言うことを何でも信じてしまう人がいて、必ず損をさせられる。騙されてしまうのだ。判断能力がないようにも思えないのだが、以前、人の言うことを信じたら大金を得られた経験があったそうだ。その成功体験が、人の言うことを疑わない方がいいと思わせてしまっている。しかしそれは運が良かったのだと、彼が気づくのはいつのことやら。まずはどんな話であれ、疑いを持った方がちょうどいい。
それがどうやったところで、「不可能を消去して、最後に残ったものが如何に奇妙なことであっても、それが真実となる(シャーロック・ホームズ)」。徹底的に疑いを消去してからでも、信じ込むのは遅くはない。
「相談しなければどんな計画も挫折する。
参議が多ければ実現する(15-22)。」
まず経営者であれば、事業を行う際に計画を立てる、はずなのだが、起業してエイヤーとやっている人は少なくない。事業計画を立てるのは、金融機関からお金を出してもらうためだけにするものだと思っている。
もう一つは、自分で事業計画書を書いてみて、誰のアドバイスもなく仕上げてしまうケースもある。そういった事業計画書は独善的になりがちだ。ビジネスモデルが冴えない、売上の計画が甘すぎ等がある。業者に依頼したから安心だとも言い切れない。あるサプリメント販売の事業計画書で、大甘な売上計画を見たことがある。本人曰く、業者に依頼したから大丈夫だと言っているが、その業者はいわゆるサプリメント販売のコンサルティングで、その売り上げをふかしておかないと、報酬が取れない。ふかしておきさえすれば、これだけ儲かるのかと勘違いするから、多くのコンサルフィーを払っても痛くはないと勘違いさせている。どう考えても詐欺会社に捕まってしまったなと思ったが、本人がこれからぼろ儲けできると幸せ絶頂なのに、真実を言いづらい。
身近な人で良いから、必ず第三者にアドバイスをもらうべきだ。多くの人に尋ねておけば、中には老婆心で厳しいことを言ってくれる人もいるに違いない。
それ故相談亡き計画は挫折し、多くの人からアドバイスを受ければ実現性が高まるのだ。
[教訓]
〇人の話は徹底的に疑いを消去してから信用しろ。
〇人のアドバイスはとにかく聞け。自分よがりに考えるな。多くの人からアドバイスを受けた計画は実現性が高まる。但し、鵜呑みにはしないこと。