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効果的な情報の取捨選択の仕方

聖書に以下の事を学ぶ。

「・・・もし片方の手か足があなたをつまづかせるなら、それを切って捨ててしまいなさい。両手両足がそろったまま永遠の火に投げ込まれるよりは、片手片足になっても命に預かる方がいい。もし片方の目があなたをつまづかせるなら、抉り出して捨ててしまいなさい。両方の目がそろったまま日の地獄に投げ込まれるよりは、一つの目になっても命にあずかる方が良い。」

あまり、文字通りに解釈しない方がいいだろう。ちょっとこのままだったら怖い。これをある程度の大きい会社に例えるなら、損失を出し、累積赤字の事業部、あるいは子会社を切り捨てよ、と考えられる。赤字垂れ流しの部門があったら、死活問題にもなりかねない、本体が存続の危険にさらされる前に、分社化して追い出したり、清算してしまった方が良いという考え方だ。

非生産的なスタッフを退職させるという意味にもとれる。現状の解雇法制では会社側も解雇をしづらいが、それでも、辞めてもらわないことには会社の士気にも関わるし、人件費もバカにならない。会社を存続させるためには解雇した方がいい。近年の傾向として、いい会社ほど、40代半ばで肩たたきにあう。なんだか最近は、大企業のサラリーマン自体がミドルリスク=ミドルリターンな人生のようにも思えてくる。一番よさげなのは拡大志向のある社長さんのいる中小企業だろう。これも伸るか反るかの大勝負に出る時には、非常に危なっかしいところもあるから、倒産の憂き目にあうかもしれない。最近、サラリーマンという種族もある意味、賭けだなと思えてくる。

もう一つは情報の取捨選択という意味にもとれる。ネット社会では、まさに情報洪水の状態だ。しかも偽情報も紛れている。正直本当に経験しているのだろうかと思うような情報も乱立していて、鵜呑みにして取り組んだら、大やけどを負いそうな情報までネットに掲載されている。グーグル先生もその情報の真偽までは確かめようがないし、それをやり始めたら情報統制になるから、やりようがないだろう。

どんなことでもやりすぎは禁物だが、アルコールは百薬の長というから、少しは飲んだ方がいいという情報と、飲むとやはり色々と問題があるからまるで飲まない方がいいという情報と二種類あって、どちらもお医者先生がおっしゃられているので、どうしようか悩んでしまう。糖質制限ダイエットにしても、その効果は認められるが、ある研究結果によると早死にリスクがあると言われてしまうと、安易に取り組めなくなってくる。

いい情報も悪い情報も、有用な情報も有用でない情報も、無限に入ってくるからこそ、その真偽の度合いも含め、何を捨て、何を取るのかについての自分なりの基準を持っておかないと、それこそ命まで取られるような大変なことになりかねない。

[教訓]

〇上手くいかない事業は切り捨てて本体を守れ。

〇情報も有用な情報とそうでない情報を、自分なりの基準をもって選別せよ。全部頭に入れるな。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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