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強大な競合と戦っても勝つ方法

聖書に以下の事を学ぶ。

ペリシテ軍とイスラエル軍とエラの谷での戦いで、ペリシテ軍に大男(3メートルくらいある)がいて、イスラエル軍の兵士との一騎打ちを要求した。しかし誰もその戦いに応じようとしなかった。

そんな中、ダビデは、参戦している兄さんたちにパンを届けて、安否も確かめて来てくれと父親から命じられた。イスラエル軍では、ゴリアトを倒したら、大金を賜り、王女様もくださるという。当然ながら、単なる羊飼いであるダビデと、若いときから軍人であるゴリアトでは勝敗も明らかだからと兄は静止した。

それでも戦うというので、サウルは、ダビデに青銅の兜を被せ、鎧をつけさせ、サウルの剣を持たせたが、こんなもの着たのでは歩くこともできず、慣れていないとして、羊飼いの投石袋に5つの石を入れて、ゴリアトの前に出た。

ゴリアトはダビデに近づき、ダビデは石を投げ(投石機を使ったという説もある)、ゴリアトの額に命中。うつ伏せになって倒れたところを、ゴリアトの剣を抜き取り、首を切り倒して勝負した。

ダビデとゴリアトの話は、弱小な者が強大な者を打ち負かす喩えとしてよく使われる。その点については、ここでは言及しない。

元々ダビデは羊飼いではあったものの、ライオンやクマが出てきて群れの中から羊を奪い取ることがあり、そのときには追いかけて打ちかかり、羊を取り戻してきた。つまりライオンやクマとも戦っていたのだ。普段通りに戦えば、神様は守ってくれると信じていた。

それ故、ゴリアトのような大男を相手にしても、勇気を失うことがなかったわけだが、我々一般人への教訓として考えれば、普段使っていない鎧なんて着ずに、普段通りの格好で、普段通りの戦いをすれば、勝てる、そこにフォーカスした方がよいであろう。

普段やっていないことを、やろうと思っても上手くはいかないし、上手くいかせるための鎧という付焼刃的なテクニックを使ったところで、やはりうまくはいかない。

普段どおりが一番、ということだ。一見、大男相手の勝負という無理筋の話と思われがちだが、ダビデにとっては、いつものこと、よく体験していること、そのちょっと応用版といった感じなのである。想像できるから、それはリスクではない。そして無謀でもない。想像できないことはリスクであって、無謀だという例えである。

[教訓]

〇普段通りの戦い方をすれば、リスクではない。いつもと違うことをしようとするからリスクになる。決して既存の経験から応用のできない新規事業はするな。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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