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強固な組織を作るための秘訣

聖書に以下の事を学ぶ。

士師であるサムエルは、民の声を聴き、神の許可を得て、王を任命した。任命された王はサウルである。アンモン人のナハシュが攻め上ってきて、サウルが33万人の兵士でこれを撃退した。その後、ペリシテの守備隊を打ち破ったものの、逆にペリシテ人の憎しみを買い、反撃にあった。その戦いで、サウルはサムエルの到着を待ったが、待ちきれずに、神様への捧げものをした。その儀式が終わった時にサムエルが到着。このような生贄を捧げる儀式は王の役目ではなかった。

また、サウルは「日の落ちる前、私が敵に報復する前に食べ物を口にする者は呪われよ」と兵士に誓わせた。これについては、息子のヨナタンが兵士に戦利品(食物等)を与え、活力をみなぎらせた。その結果、イスラエルに大勝利がもたらされることとなる。

次に、アマレク人との戦いにおいて、神様は、「アマレクに属する者は、女子供も撃ち殺せ」と命じたものの、一部を滅ぼしつくさなかった。例えば、まずはアマレク王のアガクを生け捕りにし、羊と牛の最上の者、初子ではない肥えた動物、子羊、その他上等のものを惜しんで滅ぼさず、値打ちのないと判断したものを滅ぼしつくした。

これを見て、神様はサムエルに嘆いた。「王を立てたが、わたしの命令を果たさない。」その後で、サムエルはサウルにあって、「主はあなたに出陣を命じ、行って、罪を犯したアマレクを滅ぼしつくせ、彼らを皆殺しにするまで戦い抜けと言われた。・・・主はあなたをイスラエルの王位から退けられた。」と伝えた。

要するに律法は絶対であって、守らなければならず。守らなかったために、王という任から解かれたということである。預言者として、神様のいいつけを守れても、王は預言者ではないから、神の真意はわからないのかもしれない。

イスラエルにとっては初めての王ということもあり、王としての役目はわかっていなかったともいえる。通常の国であれば、王は絶対的な権限を持ち、自分で何事も決められる立場にあるが、イスラエルにおいては、神様が株主であるとしたら、預言者が代表取締役であり、王は取締役でもない、執行役員としての部長クラスといったところだろう。会社の方針という律法は、絶対であり、それを守れなかったミドルマネジメントは、解任されてもやむなしというところだ。

律法を守らないのに、王を勤めていては民衆に対する示しがつかない。その点で信賞必罰は組織として必要だということになる。

[教訓]

〇組織における越権行為は許すな。信賞必罰で臨め。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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